スカイマーク、手元現金確保に”奥の手” ファンドも食指。ヤマ場は繁忙期後の秋か
スカイマークはこうした状況を解消するため、A330導入による輸送力強化や不採算路線の休止、金融機関からの借入など、4つの方策を挙げている。だが、それらを進めるうえでも何より重要なのが運転資金の確保だ。企業は損益計算書上の数字が赤字であろうと黒字であろうと、実際の運転資金が尽きると業務自体が継続できなくなってしまう。
投資ファンドがスカイに訪問
第1四半期は最終損益も約58億円の赤字だったが、6月末の現預金は72億円と3カ月前(70億円)と同程度の水準を保っている。ただし、これは繁忙期の夏休みを控えて事前に予約を入れていたユーザーからの前受金があってこそ。7~8月は搭乗率が高水準で推移し、キャンセルが目立つようなこともない。だが、この繁忙期を過ぎて旅客数が減る秋以降に”ヤマ場”がやってくる。客足が予想以上に落ち込むようだと業況はいっそう厳しくなる。そうした状況を乗り切るためにも、十分な資金を手当しておく必要があるわけだ。
エアバスとの一件が明るみに出て以降、スカイマーク株は8月12日終値で155円と1月10日の年初来高値465円の3割程度まで下落した。直近の時価総額は141億円まで下落している。これを見た複数の投資ファンドが、羽田空港近くのスカイマーク本社に足を運んでいるとの話もある。業況悪化とエアバスからの解除通告という苦境に追い込まれた西久保社長はこの状況をどう乗り切るのか。
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