バレー柳田将洋が五輪落選でも絶望しなかった訳 失敗は「次の選択へのスタート地点になる」

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プロのバレーボール選手として活躍する柳田将洋さんに目標の立て方について聞きました(写真:松尾/アフロスポーツ)
国内最高峰のバレーボールリーグ、Vリーグで「最優秀新人賞」を受賞し、海外リーグでもMVPを受け、2018年には日本代表のキャプテンにも就任した経験を持つ、プロバレーボール選手の柳田将洋さん。2020‐2021年にVリーグ優勝を経験し、自身も「ベストシックス」に選出されながら、東京五輪代表にまさかの落選。それでも「悲観はしていない」と柳田選手は言い切ります。そう考えられるのは、柳田選手が普段から実践している目標の立て方に秘訣があります。
※本稿は柳田選手の新刊『努力の習慣化』を一部抜粋・再構成したものです。
前回:バレー柳田将洋が実践「勝負所で緊張しない」コツ

結果だけではなく「プロセス」を重視する

スポーツは結果がすべての世界ですが、結果だけを追い求めるよりも、プロセスを重視したほうが自然といい結果がついてくることもあります。完璧な結果を出せたかどうかではなくて、トライしたということがポイントであり、そのプロセスが重要だと思っています。

僕は先々のことは、「短期」「中期」「長期」に分けて考えています。 目の前の一歩が「短期」、達成すべき目標は「長期」、そのプロセスを「中期」としています。プロセスを言語化する人は少ないかもしれませんが、多くの人は頭の中でプロセスを明確にしていると思います。

例えば、考えるということ自体もプロセスです。考えが自分の中にあるからこそ、人の意見を聞くことができますし、相手の属性で自分の態度がぶれることもなくなります。与えられたテーマがあるとして、それを完璧にこなすことが目標だとすると、この短期、中期、長期の考え方でどう取り組んでいくか。そして、そのプロセスにおいて妥協しないことも目標達成へのカギです。

2018年、僕は日本代表のキャプテンには立候補したわけではなく、まわりから選んでいただきました。こういうチームにしたいという理想は話しましたが、理想に近づくように日々努力することを重視しました。これがプロセスです。

幸いにも日本代表のチームメイトはバレーボールのセンスの塊みたいな選手ばかり。理解力もあり、納得してプレーしているので、妥協するような選手は一人もいません。

問題をコートの外に持ち越すことはありませんでしたから、キャプテンをしていたときに問題が起きたことはありませんでした。志が同じ人同士なら、たとえ集団になったとしても、目標に向かって足並みを揃えることができたと思います。

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