結局のところ、「健康の最終結論」は3つしかない 「我慢せず美と健康を手に入れる」のは無間地獄

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来る日も来る日も早寝早起き、質素な食事、ストイックな運動……って、そんな人生に何の意味があるのか?

だってそこには生きてる楽しみってものがないじゃないか。あれこれ美味しいものを心ゆくまで食べ歩き、暇な夜は浮かれ騒いで、朝はぐうたら寝る。せめてそのくらい楽しんだっていいじゃないか。この厳しい人生には楽しみってものが必要なのだ。っていうか、そもそも楽しむために生きているんである。

それが、そんな楽しみを全部我慢して修行僧のような一生を送るなんて、そりゃ健康にはなれるかもしれんが、そもそも健康って人生を楽しむために必要なんであって、それが、健康は手に入るけれど、そのためには楽しみはすべて我慢しなきゃいけないなんて、そりゃあまりにも御無体というか、究極すぎる選択というか、現実には不可能なご提案としか言いようがないではないか!

健康も人生の楽しみも両方手に入れた!

……ところが、そんな私がまあいろいろありまして、否が応でもこの3点セットを実行する羽目になったわけです。

で、どうなったのか。前回も書いたとおり、確かに私は健康は手に入れた。しかし人生の楽しみはどうなったのか。健康のために日々食べたいものもやりたいことも我慢して暮らす日々って、いったいどんなものなのか?

何事もやってみるものである。

結論から言えば、私は人生の楽しみを失うことはなかったのだ。

確かに、華やかな外食を日々楽しんだり、それどころか家でご馳走を作ることもなくなった。夜のお出かけも月に一度あるかないか。華やかなナイトライフなど一切無縁。つまりは、かつて楽しんでいたものの多くを手放すことになった。

でも、その一方で、別の楽しみが雪崩のように我が人生にドドドッと舞い込んできたのである。

まず何よりも「体調がいい」という状態を、おそらく大人になって初めて手に入れた。そして手に入れてしまえば、これそのものが特大の「楽しみ」なのであった。

来る日も来る日も日の出とともにスッキリ目覚め、さあ今日も元気だ空気がウマイと1日をスタートすることができるのだ。となれば、たとえその日が実際には散々なことばっかりだったとしても、案外アハハと笑ってやり過ごせるのである。何しろ翌朝になれば、何はともあれまた「今日も元気だ」とスタートを切ることができるのだ。

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