何事も平均「オール3の人」が変わるための超発想 「コンフォートゾーン」からこうやって抜け出す

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例えば、筆者はオール3のゾーンの子には次のような話をしてきました。

「勉強の世界ではゾーン(層)というのがあってね、オール1からオール5のゾーンというのがある。多少凸凹があるけど、ざっくり言うと、こんな感じに分かれているね。今、オール3のゾーンであれば、それは自分って中間ぐらいの人間と決めてきたので、それが実現しているということなんだよね。しかも、このゾーンというのは、しばらく安定してしまうと、これからもずっと変わらない可能性があるんだ。たまたま素晴らしい先生に出会って成績が上がってゾーンが変わるということもあるけども、通常、ほとんど変わらない」

「もちろん、どのゾーンでもいいんだよ。成績がよい悪いとか言われるけど、そんなこと関係なく、自分がいつも『幸せ』ならば。オール1のゾーンだった子がその後、世の中で活躍する一流の職人になった知人がいるけども、学校の成績だけが君の人生を決めるわけではないからね。でも通常、成績がほどほどだと、「自分って大したことない人間」とか「テスト勉強だるっ」とか「勉強なんかやりたくねー」とかになることもあるんだ。もしそんなことを感じながら、今後何年も勉強するってどうかな? そのハッピーではない状態で、学校行ったり、勉強を続けたりするのは、つらそうだよね」

「オール4のゾーンに入ったらどんな世界になると思う? 今より少しは気分よくない? さらに言うとね、オール3ゾーンよりも勉強が楽になっていくんだよね。だって点の取り方がわかってくるから無駄なことをやらなくなる。成績も上がるからうれしくなる。その状態で、今後、学校生活を何年も送っていけるとしたら、今より楽しいかもしれないよね」

勉強方法を変える前に本人の意識にアプローチする

このような話をした結果、それでも、現状維持を子どもが選択するのであれば、それを尊重します。しかし、これまで指導してきた4000人以上の子どもたちからわかったことは、「上がるチャンスがあるのであれば、上げたい」という子たちが極めて多いことでした。つまり、今よりももっと上げていきたいと感じている子どもたちは、大人たちの予想以上に実際は多いと感じています。

そしていったん、別のゾーンに気持ちが向くと、ゾーンチェンジが始まります。すると、その後の授業の受け方が変わっていきます。

例えば、これまで「この問題は重要だからね」という先生の言葉をスルーしていたのが、しっかりと耳に残り、チェックしたり、メモしたりするように変わります。

このように、今のゾーンは実は居心地がよくなく、居心地のいい世界が別にあるということを知ると、行動が変わっていくことがあります。具体的な勉強方法などはその後に教えてあげることで、子どもは見違えるように変わっていきます。

石田 勝紀 教育デザインラボ代表理事、教育評論家

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いしだ かつのり / Katsunori Ishida

1968年横浜生まれ。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導。講演会やセミナーを含め、5万人以上を指導。現在は「日本から 勉強が嫌いな子を1人残らずなくしたい」と、Mama Cafe、執筆、講演を精力的に行う。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。著書に『子ども手帳』『子どもを叱り続ける人が知らない「5つの原則」』、『子どもの自己肯定感を高める10の魔法のことば』ほか多数。

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