日本人もやりがち!過度な序列重視の落とし穴 都合の悪い情報が上司の耳に入らない根本理由
あらゆる組織のリーダーに役立つ、伝え方のパラダイム転換を促す本書から、上司に都合の悪い情報が流れない、風通しの悪い組織の問題点を抜粋・編集してお届けする。
上に気を遣う「序列第一」がもたらす問題
「安全第一」を掲げる組織は多いが、本書で紹介した石油プラットフォーム作業員たちのように、人々は、安全よりも序列を重視した「序列第一」の行動をとりがちだ。
恐怖心をみくびってはいけない。「統制と遵守」が強く根づいている環境では、恐怖心によって常識が歪められても不思議ではない。
「疑問を持たず、命じられたとおりに行動せよ。そうしなければ深刻な事態に陥る」と繰り返し徹底して刷り込まれれば、その組織で働く人々は、何をするにも、その基準に合った行動かどうかを確認するようになる。
そして疑問を持つたびに息が詰まりそうになる思いをしていれば、しだいに自ら行動を起こすことなどなくなっていく。
他者の仕事を決める立場にある人は、その人たちと一定の距離を保つ必要がある。つながりが生まれると、生産性が損なわれる恐れがあるからだ。
序列の構造化が細部まで確立し、厳格な規則を設けて、馴れ合いをよしとしない職場環境は数多い。海軍もそのひとつに該当する。規則を設けている目的は、仕事の割り当てや昇進に友情が影響しないようにするためだ。
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