成毛眞が伝授する「バズるSNSの文書術」の極意 1行目が良しあし決める、配信は3日に1日でいい

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読みやすい文章にすることも最後まで読んでもらうコツだ。そこで意識したいのが漢字を多用せず、ひらがなに「開く」ことだ。漢字が多ければ難解で読みにくい印象になるが、ひらがなを多くすれば平易で読みやすい印象を与えることができる。小学生や中学生でも理解できるような平易な文章にするといいだろう。

改行後に「1字下げ」をしないことも重要だ。段落の最初の1文字は空けると学校で習ってきたと思うが、それは原稿用紙で書く場合のルールだ。そもそも1行が短いスマホの画面では、1字下げただけでは段落が変わったかわかりにくい。

その代わり、段落を変えるときに「1行空け」をするといい。適度な余白を作るために、100〜140字を目安に段落変えをすると読みやすい文章になる。

投稿後に何度も更新をしている

伝えたいことを過不足なく伝えることも意識したい。他人の投稿やニュースなどをシェアする場合は、投稿のメインテーマから派生させた追加情報を入れて、あなたの投稿を読みたいと思わせるような「引き」を入れる。シェアする元記事の内容以上にサブ的な内容がものをいう。

一方、読者が増えていくと、いろいろな受け取り方をする人が増えてくる。自分の真意とは異なった受け止め方をする人も少なくない。その誤解から誹謗中傷コメントを送られる可能性もある。

誤解されないためには、あいまいな表現は避けたほうがいいだろう。例えば、「人気がある」なら、「80%の人に人気」というように、定量的な根拠を入れて誤解を避けるようにする。

――投稿後に何度も文章を更新されていると伺っています。

読まれる内容にしたり、誤解を生まない表現にしたりするには、投稿した後で修正することが大事だ。投稿前ではなく投稿してから修正を加えていったほうがいい。推敲をしてから投稿しているのでは時間がかかりタイミングを逸してしまう。私の場合、多いときには10回以上も更新している。

修正は気が済むまで行えばいいが、日を置いて行うのはお勧めしない。書き上げたときの感触が消え去っていると、かえって改悪になってしまうおそれがある。他人が書いた記事を推敲するのとは違う。修正をやめるタイミングは自分の感覚に任せるのがいいだろう。

宇都宮 徹 東洋経済 記者

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うつのみや とおる / Toru Utsunomiya

週刊東洋経済編集長補佐。1974年生まれ。1996年専修大学経済学部卒業。『会社四季報未上場版』編集部、決算短信の担当を経て『週刊東洋経済』編集部に。連載の編集担当から大学、マクロ経済、年末年始合併号(大予測号)などの特集を担当。記者としても農薬・肥料、鉄道、工作機械、人材業界などを担当する。会社四季報プロ500副編集長、就職四季報プラスワン編集長、週刊東洋経済副編集長などを経て、2023年4月から現職。

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