成毛眞が伝授する「バズるSNSの文書術」の極意 1行目が良しあし決める、配信は3日に1日でいい

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――テーマはどんなものを選べばよいのでしょうか。

いろいろな話題に触れることも見る人を増やすコツだ。たまに犬や猫の話をするが、それはそうした動物好きの人のタイムラインへの表示を狙っているから。そこに表示されて「いいね!」を押してもらえれば、その後は自分の投稿が連続して表示されるようになる。

成毛 眞(なるけ・まこと)/元日本マイクロソフト社長。設立した投資コンサルティング会社・インスパイアを2021年退任。『amazon 世界最先端の戦略がわかる』『2040年の未来予測』など著書多数 (撮影:今 祥雄)

食べ物では、チャーシューの話をすることがあるが、多くの人に関心を持ってもらえるテーマだから取り上げている。これがラム肉のようにあまり一般的ではないものだと、表示されなくなる。

もちろん、単にチャーシューを食べたという投稿だけではダメ。そもそも話が面白くないと読まれない。そうした文章は小学生の日記のような内容のことが多い。まず、どうやったら気持ちをわかってもらえるかを考える。自分がイメージしている情景を、読んでいる人にも映し出してもらえることを意識し、目の前で起こっていることの特徴を一つひとつ挙げるつもりで書くといい。

さらに、読んで得するような話題にすることもシェアや「いいね!」を増やすポイントになる。

配信は3日に1回でいい

――読まれる人を増やすには配信の頻度が高いほうがいいのでしょうか。

毎日続けるよりも3日くらい空けるほうが、読まれる可能性は高い。毎日何本も投稿すると、逆に1本当たりの価値が下がってしまうし、飽きられてしまう。「いいね!」の数がいくら多くても、それは惰性で押しているだけで読まれていないことも多い。私もSNSに投稿するペースは2〜3日に1回で、SNSを開かない日もあるくらいだ。

――SNSでの書き方のコツというのを教えてください。

最後まで読んでもらうためにはSNSならではの書き方の工夫が必要だ。

まず1行目が良しあしを決める。最初の1行で関心を得られなければ読み飛ばされてしまう。1行目は、本や新聞でいえば小見出しの位置づけで、つかみのような役割を果たす。「これからあなたにこれを読んでもらいます」ということを伝える。その際、長いのはよくないし、タイトルのような書き方は説明的になるので避けたい。1行目で関心を持ってもらい、2行目に進んでくれさえすれば、あとは最後まで読んでもらえる。

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