日産「3期ぶり黒字化」へ、真の復活に問われる覚悟 一度失墜したブランドは電動化で立て直せるか

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2期連続の大赤字に陥っていた日産がいよいよ反転攻勢に打って出る。一度失墜したブランドは、復活できるのか。
日産自動車は7月28日、今2022年3月期の業績予想を上方修正。営業利益、純利益とも3期ぶりに黒字を確保する見通しとなった。
会員サイト『東洋経済プラス』のデジタル特集「電動化に託す 日産復活」では、電気自動車(EV)と独自のハイブリッド車(HV)技術である「eパワー」を成長の柱に据えて復活を目指す、日産の勝算と課題に迫った。
以下の記事を無料でお読みいただけます。

背水の日産、電動化で試される「存在価値」

10日間で予約受注4000台――。

6月中旬、日産自動車で電動化を担当する平井俊弘専務執行役員の元に、これ以上ない吉報が届いた。驚きの声を上げる役員もいた。

業績低迷やブランドイメージの悪化にあえいでいた日産が、反転攻勢の準備を整えつつある(記者撮影)

日産が今冬に投入する10年ぶりの新型電気自動車(EV)「アリア」が、予想以上の予約受注(日本専用限定車が対象)を獲得したからだ。

「間違いなく自信を持って提供できる車だ」。平井専務は、ブランドの新たな象徴と位置づける新型EVに確かな手応えを感じている。>>記事はこちら

インタビュー/日産自動車 内田誠社長兼CEO

電動化へと大きく舵を切る日産自動車。内田誠社長兼CEO(最高経営責任者)は「この1年が成長への正念場だ」と意気込む。

「電動車がガソリン車と同等の利益を上げるには、いくつかハードルを越えなければならない」と語った内田社長(撮影:尾形文繁)

しかし電池などのコストがかさむEVは、ガソリン車並みの収益を出すまでにいくつものハードルがある。内田社長は「車だけでなく、サービスとして価値を認めてもらい、その対価を払ってもらえれば、事業の収益性も変わってくる」と強調する。

赤字を脱却した先でどうブランド復活を果たし、持続的成長へとつなげるのか。内田社長に聞いた。>>記事はこちら

「『EVはすぐできる』というのは無理な話だ」

10年前から量産型EV「リーフ」を販売してきた日産は、他社に先駆けてEVを手がけてきた自負がある。

今冬に発売予定の新型EV「アリア」(編集部撮影)

電動化の指揮を執る、パワートレイン&EV技術開発本部担当の平井俊弘専務執行役員は「『EVはすぐ(開発)できる』と言っている人たちがたくさんいるが、『やってごらん』という感じだ」と語る。

「2030年までにEVでガソリン車並みの利益を出すことを目指したい」と語った平井専務。先駆者としての強みをどう生かすのか、平井専務に日産の電動化戦略を聞いた。>>記事はこちら

横山 隼也 東洋経済 記者

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よこやま じゅんや / Junya Yokoyama

報道部で、トヨタ自動車やホンダなど自動車業界を担当。地方紙などを経て、2020年9月に東洋経済新報社入社。好きなものは、サッカー、サウナ、ビール(大手もクラフトも)。1991年生まれ。

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