司令塔なきゲリラ戦に陥った公約の“脱官僚”--『官僚のレトリック』を書いた原英史氏(政策コンサルタント、元行革担当相補佐官)に聞く

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--ゲリラ戦とは?

官僚機構を掌握することができていないことを意味する。掌握のための本格的な仕組みをつくらず、各現場で政務三役がいわばゲリラ戦を余儀なくされている。

民間企業を例にとればわかりやすい。経営刷新された民間企業に新しい経営陣が乗り込んだとする。人事や組織を全面的に見直すのは当たり前。人材を厳格に選別しつつ、若手から優秀な人物を登用する、これもよく行われることだ。ところが、鳩山政権は、事務次官以下の人事に手をつけなかった。民主党を批判していた農林水産次官とも「歴史的和解」をし、乗り込んだ社長ともいうべき総理は、初日にみなさんは優秀だと訓示をしている。

結局、官僚機構と政務三役が遊離した。政務三役の中にはたいへんな思いをして頑張っている方も多くいる。だが、自分で電卓やパソコンをたたいて夜中まで役所で仕事をするのが政務三役なのか。官僚機構を掌握して組織の正規軍の司令官、副司令官として仕事をするのが政務三役なのではないか。そこができてない。むしろ官僚機構のほうが正規軍のようで、その中に政務三役というまさにゲリラが乗り込んで活動している印象を受ける省もあったりする。

--上程中の公務員法改正案は?

まだ成立の可能性はあるが、この法案を2月に見たときにびっくりした。法案は大きく二つのパーツに分かれていて、一つは内閣人事局、つまり幹部の制度をつくる。民主党が骨抜きでダメだと批判した麻生内閣の法案よりさらに後退した案がでてきた。もう一つのパーツは天下り規制。あれだけ自民党の天下り規制を不十分と言ってきたのに、これもまったく話が違う内容だ。今回の法案を見ると、改革に対して前向きなのか後ろ向きなのかも、よくわからなくなってきた。

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