頭のいい人があえて「汚いノート」をつくる理由 「間違ったノート」にありがちな4つのパターン
あなたは、間違ったノートの取り方をしていませんか? 例えば、代表的なものは次のようなやり方です。
● 間違い2 授業やセミナーで学んだ内容を、美しく整然と書き込む
● 間違い3 教科書の進行に沿って、順番にノートを書いていく
● 間違い4 黒板をスマホで撮影して、講義をスマホで録音する
いずれもよく見かけるノートの取り方ですし、なかには「何が悪いのかわからない」と思った人もいるでしょう。
しかし、これらのノート術はいずれも大間違い。教育心理学の研究などにより、すでに何度も否定されてきた悪手なのです。
それぞれのノート術の欠点を簡単に説明しましょう。
まず、1の「先生が黒板に書いたことそのままを、きっちりと記録する」という行為が問題なのは、そこに自分の頭を使って考える要素がないからです。
以前、拙著『最短の時間で最大の成果を手に入れる 超効率勉強法』の中で、私は次のように書きました。
〈真に効果が高い「使える勉強法」には、共通して〝1つの特徴〞があります。(中略)結論から言えば、答えは「アクティブラーニング」です。(中略)数十年におよぶデータの蓄積があるテクニックであり、多くの実証データでも「効果が高い勉強法はアクティブラーニングの要素をふくむ」との結論が出ています。〉
アクティブラーニングとは、名前の通り、能動的に学習に取り組む手法のことです。その定義は複数ありますが、おおよそ次のようなポイントを意味します。
● 知識を学びながら、わからないところを自分で見つけること
● 学んだ内容を、自分の言葉で整理すること
受け身の姿勢で講義の内容を頭に入れるのではなく、創意工夫して、自分なりに情報を加工する。要するに、自分の頭を使って考えることこそが、アクティブラーニングにおける最大のポイントです。
黒板の内容をそのまま記録するのは一見するとよいことのようですが、実際はその反対です。授業のあいだは書き写すことだけに注意が向けられてしまい、自分で書いた内容を自分の頭で理解する意欲は上昇しません。その結果、ただノートに情報を書いただけで、いつまで経っても知識が定着せずに終わるのです。