子どもの可能性をつぶす、恐るべき「13の禁止令」 親の「よかれ」が子どもの脅威になるという現実

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4 「感じるな」…よく我慢をさせられたり、親から無視されたりすると、欲求や感情をおさえるのが癖になる。感情を表に出すことができず、物事に無関心、無感動になる。「我慢しろ」「大丈夫でしょ」など。
5 「お前であるな」…「本当は男の子がほしかった」「女は損をする」といった言葉で、性別やアイデンティティーを否定されると、周りの評価や常識に左右されるようになってしまう。
6 「子どもであるな」…「お兄ちゃんなんだから我慢しなさい」といった言葉で自立を促され、自由に過ごさせてもらえないと、責任感が強くなりすぎる。物事を四角四面にとらえるようになる。
7 「近寄るな」…「今は忙しい」「あとで」「静かにしなさい」といった言葉で、親から距離を置かれたりコミュニケーションを拒絶されたりすると、なんでも1人で我慢し、悩みやストレスを抱え込むようになる。
8 「考えるな」…「黙って言うことを聞け」「口答えするな」と怒鳴ったりヒステリックに叱ったりすると、考えることをやめてしまう。論理的思考や冷静な判断ができなくなる。
9 「成功するな」…成功をほめてもらえず、失敗したときになぐさめられたり、優しくされたりすると「自分は成功できない人間だ」と思い込むようになる。自己評価も低くなる。
10 「自分のことで欲しがるな」…親が経済的に困っていたり、我慢しているところを見ることで、素直に欲求を口に出せなくなる。自分の心を押し殺して、人に譲ってばかりになったり、金を貸したり、貢ぐようになったりする。
11 「健康であってはいけない」…病気のときだけ優しくされたり、病弱な親や兄弟の面倒を見ていたりすると、病気やケガ、突飛な行動などで気を引くようになる。自分の健康に無頓着になる。
12 「重要な人になってはいけない」…何をしても親の反応が薄く、認めてもらえないと「自分は重要であってはいけない」と思い、目立たないよう、責任のある役につかないようになる。
13 「所属してはいけない」…「あの子と遊んではダメ」「この子と遊んであげて」のように、親が友達を選ぶことで、同世代になじみにくく、自分から言い出せずグループに溶け込まないようになる。

知らず知らずに子どもを縛っているかもしれない

いかがでしょうか。言葉だけではなく「反応」もメッセージになります。ドキッとするものもあったのではないでしょうか。実際、これらの禁止令にまったく関係がないと言える人はなかなかいないと思います。いけないと思いつつも、つい言ってしまうという場合もあれば、よかれと思って言っていることもあるでしょう。

次ページ将来の選択肢が多くても、自分で選べないのなら意味がない
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