世界の成功者や富裕層が「週末にしていること」 自分の持ち時間を把握して有効に管理するコツ

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このデータから考えると、たとえば30歳の人に残された時間は、さらに短くなってしまいます。睡眠時間と仕事時間を抜いて残された時間、健康寿命までは約5500日。いかに時間が貴重であるか、実感できませんか。なお、通勤時間も合わせて1日の約3分の1の時間を投じている仕事ですが、この状態は非常にリスクが高いと僕は思っています。

なぜかといえば、従業員として1つの会社に長い間勤めつづけることは、1つの銘柄にずっと投資し続けているのと同じようなことだからです。

そして、多くの場合は従業員として働いているので、自分で会社経営をしているわけではありません。つまりそれは、どれだけのリスクがあるのかわからないし、そのリスクを避けるためのコントロールもできないということを意味するのです。

お金は取り戻せる可能性がありますが、時間は絶対に取り戻すことはできません。この前提から考えれば、前述のようにリスクの分散、つまり、投じる時間の分散をするのがいいと思います。残された時間の中で、いろんなことを試してみるのです。

自分の時間のポートフォリオを作る

投資は分散をすることで不確実な変動のリスクを減らすことができます。時間の投資も、分散をしながらリスクを減らすことで、自分の夢や成功、収入の向上などを実現できると思います。

総務省の「平成28年社会生活基本調査」によると、日本に住む10歳以上の人について、実際の分類よりやや大まかですが、睡眠や食事など生活に絶対に必要な時間は10時間41分(1日24時間の中の約44%)、仕事や家事などの働く時間は6時間57分(1日24時間の中の約29%)、休養や学習、趣味、スポーツ、ボランティア活動などに費やしている時間は、6時間22分(1日24時間の中の約26%)ということがわかっています。

まずは自分の時間の棚卸しです。1日をどのような時間配分で過ごしているのか、この調査結果を参考にして、①睡眠・食事・身の回りの用事、②仕事など・家事関連、③主に休養・余暇の3つのカテゴリーに分けて書き出してみます。

僕は投資ポートフォリオの配分比率を、ローリスク・ローリターンが1〜3割、ミドルリスク・ミドルリターンが4〜6割、ハイリスク・ハイリターンが2〜4割にしています。それぞれの比率は、その人がどれだけのリスクを許容できるかによって違ってきます。

同じように、自己投資の時間でこうしたポートフォリオの配分を考えてみます。睡眠や食事、仕事や家事の時間を投資に充てるのはなかなか難しいでしょう。そこで、休養や余暇に充てている部分を自己投資に使うのです。

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