子供のやる気を奪う「親が言いがちなセリフ」6選 「よその家庭との比較」は絶対やってはいけない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

本の中にあった山中伸弥さんやiPS細胞、免疫の戦いというページを読んで、タンパク質に興味が広がり、やがて生物学に興味を持ち、原生生物の世界にのめり込んでいきます。自分の興味のおもむくままに探究を続けた結果、7歳で孫正義育英財団の財団生に選ばれました。

「何かにハマるとそのことを知りたがるので、子どもの興味のおもむくまま、本を与えていた」というお母さん。でも図鑑を与えたのは戦略ではなく、短い本だとすぐ終わってしまって、何度も読むのが自分もしんどいので、図鑑なら長持ちするかなと思ったから……。それが今日につながるのですから、わからないものです。

1日に40冊もの本を読破すること

侑輝さんは小さいときから本が大好きだったので、親子で毎日のように近所の図書館に通い、「この本は○歳用」などといったことに縛られず、図録や写真など魅力的なものが1ページでもあれば大人用のものでも与え、読めないところは読んであげました。侑輝さんに聞くと「単語は知っていたので、内容はほぼ理解できた」そうです。

『成功する子は「やりたいこと」を見つけている 子どもの「探究力」の育て方』(青春出版社)書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします。

ときには、1日40冊も読んだことがあるそうですが、実はお母さん自身も熱中すると没頭するタイプで、それは特に驚くことではなかったようです。自分も好きなことに没頭する楽しさは知っているし、没頭することを許されてきたので、子どもにも同じように対応をしたと言います。

ただ、学校では、自分の大好きな生物や科学について話しても、周囲から理解してもらえず、休みがちに。その時期が一番苦しかったというお母さんですが、財団生になって3年。今はインターナショナルスクールに転校し、楽しく学校に通っています。

「年上の財団生と一緒に話ができて、世界が広がるのが楽しい」と侑輝さん。今は数学にも興味を持っているそうです。自分が興味を持っていることなら、ちょっと難しいことでも喜んで探究し、ここまでいくという事例です。

中曽根 陽子 教育ジャーナリスト

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

なかそね ようこ / Yoko Nakasone

マザークエスト代表。出版社勤務後、女性のネットワークを生かした編集企画会社を発足。「お母さんと子どもたちの笑顔のために」をコンセプトに、数多くの書籍をプロデュースした。現在は、教育ジャーナリストとして、紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆する傍ら、海外の教育視察も行う。20年近く教育の現場を取材し、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探究型の学びへのシフトを提唱。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事