意外と知らない「血糖値」高いと何が起こるのか

免疫機能が低下し感染症にもかかりやすくなる

血糖値が高いと免疫機能が低下して、感染症にかかりやすくなります。血行がわるくなることで体のすみずみに栄養がいきわたらなくなるため、傷を修復する機能も低下して、やけどや傷が治りにくくなります。高血糖が続くと、足の指の小さな傷がきっかけで壊死を起こし、足の切断に至ることさえあるのです。

最近では、歯周病や認知症、睡眠時無呼吸症候群やがんも、糖尿病の人は発症頻度が高くなることがわかっています。

糖尿病と診断されたあとに、治療をしていた人としていなかった人の差は、のちに大きくなっていきます。

血糖値の「乱高下」にも注意

血糖値は食べると上がり、数時間後に下がります。健康な人はこの上がり下がりがゆるやかで、空腹時は70~110㎎/㎗、食後は140㎎/㎗未満です。糖尿病になると空腹時も食後もこれよりずっと高くなります。ヘモグロビンA1cも比例して高くなります。

しかし、健康な人の中にも、食後に血糖値が急激に上昇して200㎎/㎗の高血糖になり、その後、急激に降下する人がいます。まれに70㎎/㎗以下の「低血糖」になる人もいます。このように血糖値が上下に激しく変動する状態を「グルコーススパイク」「血糖値スパイク」といいます。

グルコーススパイクは、高血糖になっても、その後、すぐに下がるので、過去の血糖値の平均であるヘモグロビンA1cはそれほど高くなりません。そのため、もし食後の血糖値が糖尿病と疑われる200㎎/㎗を越える瞬間があったとしても、健康診断や人間ドックでは、発見されにくいのが特徴です。

しかし、食後高血糖があると、本格的な糖尿病へと進みやすいばかりでなく、血糖値が急上昇するたびに血管が傷つき、動脈硬化を起こしやすくなることがわかっています。

さらに、血糖値が激しく変動すると、眠気や頭痛を感じることもあり、それによって集中力が低下して、仕事や生活に支障をきたすことも問題です。

血糖値が高め(140~200㎎/㎗)、あるいは空腹時血糖値が低すぎる(70㎎/㎗以下)といわれたことがある人は、食後に200㎎/㎗を越える高血糖になっている可能性があります。

グルコーススパイクは、すい臓の働きやインスリンの働きが衰えているために起こります。暴飲暴食や不規則な食生活を送ってインスリンを大量に分泌させていると、本格的な糖尿病に進むため、生活習慣の改善が必要なのです。

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