医者が教える「本当に注意すべき病気」の優先順位

ジム通いより年1回の高度がん検診を勧める訳

例えば、「体のために」とスポーツクラブに通っている人もいると思います。都内の一般的なスポーツクラブだと、月会費は1万2000円くらいが平均のようです。年にすると15万円近くになります。

しかし、運動は自宅でもできますから、この15万円を最新のがん検査に向けるのも1つの方法です。会社や市区町村の健康診断で「異常なし」と言われていたのに、がんで命を落とす人が少なからずいることを考えたら、検討する余地は大いにあるでしょう。1年に1度の高度ながん検診。こんな習慣を新たに追加してはどうでしょう。

非常に重要なのが「腎臓」の状態

これからの日本人がQOL高く100歳人生をまっとうするために、非常に重要なのが「腎臓」の状態です。腎臓は地味な臓器で、しかも、よほどのことがないと悲鳴を上げません。しかし、人間が命をつなぐための解毒作用を担っており、腎臓が働かなくなれば、尿毒症を起こし(つまり全身に毒が回り)即、命を落とします。

腎臓は加齢とともにその働きが落ちていきます。自覚症状はなくても、50代ともなれば、すでに慢性腎臓病になっている可能性もあるのです。でも、みんな気づいていません。気づいていなければ、さらに悪化させてしまい、とても100歳まではもちません。

腎臓の状態を正しく把握するためには「尿アルブミン値」を測定することが必須ですが、これは普通の健康診断ではまず調べません。よく調べられる「血清クレアチニン値」が正常であれば大丈夫、と医者も信じているからです。しかし血清クレアチニン値に異常が出たときはもう遅いのです。

次のグラフを見てください。日本における慢性腎臓病の透析患者数と死亡者数の推移です。一目見て、透析を受けねばならない重症の慢性腎臓病患者数が激増しており、死亡者数も増えていることがわかるでしょう。

医学は大変に進歩しています。そのおかげで、以前だったら諦めるしかなかったがんも治るようになりました。人の手では難しい心臓の手術をロボットが安全に行えるようにもなりました。

そのような状況にあるにもかかわらず、慢性腎臓病による死亡がこれほど増えていることは決して看過できません。

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