ヴェゼル対CX-30、人気コンパクトSUV直接対決! ホンダの新型か、熟成したマツダどちらを選ぶ

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CX-30のSKYACTIV Xエンジン(写真:マツダ)

一方、CX-30のe-SKYACTIV Xは、独自の燃焼制御技術「SPCCI(Spark Controlled Compression Ignition:火花点火制御圧縮着火)」を採用した、マツダの新世代ガソリンエンジンだ。ディーゼル車のような力強いトルクと、ガソリン車特有の高回転までスムーズにまわる爽快感を両立し、マツダが標榜する「ドライブする楽しさ」を追求している。さらに、このエンジンには、マイルドハイブリッドシステム「M HYBRID(エム・ハイブリッド)」も搭載し、燃費性能の向上も実現する。

ヴェゼルのe:HEV搭載車との大きな違いは、CX-30のe-SKYACTIV X搭載車は、つねにエンジンが走行の主体となることだ。モーターは発進や加速時など、エンジンに大きな負荷がかかるときにパワーをアシストする。また、アイドリングストップからの再始動時にもモーターを使用するなど、ガソリンエンジンで特に燃費が悪くなる状況下で効果を発揮する。

CX-30はATに加え、6速MTも設定

また、CX-30には、これも先述したように、6速ATのほかに、ディーゼル車を除く全車に6速MT仕様も用意する。近年、自動車の多くはAT仕様もしくはCVT仕様で、どちらも基本的にはアクセルとブレーキの2ペダル式である。ただし、昔からの「クルマ好き」には、アクセル、ブレーキ、クラッチの3ペダルを使うMT仕様を好むユーザーも少数派ながら存在する。理由は「自らが自在に操る感覚」を味わい、より運転を楽しみたいからだ。人気が高いコンパクトSUVに、あえてMT仕様を設定している点も、運転好きや自動車愛好家などに支持者が多いマツダの大きな特徴でもある。AT仕様でマスを狙いつつも、たとえマイノリティであってもMT仕様にこだわるユーザーの要望にも応えている。

CX-30には、ATのほか、MT仕様も設定(写真:マツダ)

なお、CX-30の6速AT車には、ステアリング奧にパドルシフトも用意し、クラッチ操作こそないが、任意のシフトチェンジを可能にしている。ヴェゼルは、主にシステムの関与を前提としながら運転の楽しさを演出するのに対し、CX-30はAT仕様とMT仕様の両方で、あくまで人(ドライバー)の操作を主体にした設定になっていることも特徴だ。

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