東洋経済オンラインとは
ビジネス #ベテラン車両の肖像

京急で一番赤い電車「1500形」ベテランの重厚感 一見地味だが「初採用」多数、後輩車両の礎に

6分で読める
2/3 PAGES

1500形には京急で初めて採用し、その後標準化した技術や仕様がいくつもある。利用者から見て大きなポイントといえるのは車体の「ドア」だ。

1500形は3ドア・両開き扉のスタイルを京急で初めて採用した(記者撮影)

現在、京急の車両は快特に使われる2つドアの「2100形」を除いて片側3ドア・両開き扉が標準だが、このスタイルを初めて採用したのが1500形だ。京急は長年「片開き扉」にこだわっていたが、1982年登場の2000形で初めて両開き扉を採用。同車は2ドアの快特用車両だったため、現在見られる3ドア・両開き扉のロングシート車両は1500形から始まった。

車体の材料も変わった。初期の20両はそれまでの標準だった鋼製(鉄)車体だったが、1988年以降に製造した車両は京急初のアルミ製車体を採用。アルミ車体はその後の600形(1994年登場)、2100形(1998年登場)、新1000形(2002年登場)と引き継がれ、2007年にステンレス製車両が登場するまでのスタンダードとなった。1500形の鋼製車とアルミ車は一見同じだが、前面の「おでこ」と屋根のカーブが微妙に違う。

運転台や制御装置にも「初」が

その後標準となった「初」の要素はほかにもある。車両の加減速を操作するマスコンは、T字型のワンハンドルマスコンを初めて採用した。50代の元運転士は、「普通車の担当時、2ハンドル車の旧1000形や700形よりもワンハンドル車の1500形のほうがシンプルな操作で運転できたので、交代時に1500形が来るとうれしかった」と語る。

制御システムの面でも、1990年にデビューした車両はそれまでの「界磁チョッパ制御」に代わり、省エネのVVVFインバーター制御を京急で初めて採用。その後につくられた車両は同制御方式となった。

京急1500形

  • 前面の窓周りが黒いデザインが1500形の特徴だ 前面の窓周りが黒いデザインが1500形の特徴だ
    (記者撮影)
  • 整った外観の1500形 整った外観の1500形
    (記者撮影)
  • 四角いライトが角ばったイメージを与える 四角いライトが角ばったイメージを与える
    (記者撮影)
  • 種別・行先表示はLED式に改造された 種別・行先表示はLED式に改造された
    (記者撮影)
  • 通常は京急線では見られない「急行」の表示 通常は京急線では見られない「急行」の表示
    (記者撮影)
  • 側面の種別・行先表示は幕式だ 側面の種別・行先表示は幕式だ
    (記者撮影)
  • かつて一時期存在した「普通三崎口行き」 かつて一時期存在した「普通三崎口行き」
    (記者撮影)
  • 浦賀寄り先頭車の1501 浦賀寄り先頭車の1501
    (記者撮影)
  • 品川寄り先頭車の1504。スカートの一部が 品川寄り先頭車の1504。スカートの一部が
    反対側の先頭車と違う(記者撮影)
  • 京急の伝統だったアンチクライマー 京急の伝統だったアンチクライマー
    (記者撮影)
  • 3ドア・両開き扉の車体 3ドア・両開き扉の車体
    (記者撮影)
  • 先頭車(1501)の側面 先頭車(1501)の側面
    (記者撮影)
  • パンタグラフ付きの先頭車1501 パンタグラフ付きの先頭車1501
    (記者撮影)
  • 側面の窓枠は黒い。この車両はかつて 側面の窓枠は黒い。この車両はかつて
    左右に戸袋窓があった(記者撮影)
  • 鋼製車体の車両は側面の上部が 鋼製車体の車両は側面の上部が
    やや丸みを帯びている(記者撮影)
  • 1500形の台車(先頭車) 1500形の台車(先頭車)
    (記者撮影)
  • 1500形の台車(中間車) 1500形の台車(中間車)
    (記者撮影)
  • 界磁チョッパ車には「抵抗器」がある 界磁チョッパ車には「抵抗器」がある
    (記者撮影)
  • 編成中間の連結器 編成中間の連結器
    (記者撮影)
  • 車体連結面の銘板 車体連結面の銘板
    (記者撮影)
  • 車端部にある「KEIKYU」のプレート 車端部にある「KEIKYU」のプレート
    (記者撮影)
  • 1500形の運転台 1500形の運転台
    (記者撮影)
  • T字型のワンハンドルマスコンは京急初だった T字型のワンハンドルマスコンは京急初だった
    (記者撮影)
  • 運転席の上には扇風機がある 運転席の上には扇風機がある
    (記者撮影)
  • 運転席の背面には川崎大師のお札が 運転席の背面には川崎大師のお札が
    (記者撮影)
  • 1500形の車内 1500形の車内
    (記者撮影)
  • 座席はドア間8人がけ 座席はドア間8人がけ
    更新工事の際に取り替えた(記者撮影)
  • この車両(鋼製車)は座席の下に台がある この車両(鋼製車)は座席の下に台がある
    アルミ車は更新時に片持ち式になった(記者撮影)
  • 窓のロールカーテンを下ろした状態(右) 窓のロールカーテンを下ろした状態(右)
    (記者撮影)
  • 床にあるモーターの点検蓋 床にあるモーターの点検蓋
    (記者撮影)
  • 客室から見た運転席の背後 客室から見た運転席の背後
    3人掛けのシートがある(記者撮影)
  • 連結面は後退角のついた「折妻」になっているため 連結面は後退角のついた「折妻」になっているため
    壁がやや斜めになっている(記者撮影)
  • 鋼製車はかつて連結面にも窓があったが 鋼製車はかつて連結面にも窓があったが
    更新工事の際に埋められた(記者撮影)
  • 1985年製・2002年更新を示すステッカー 1985年製・2002年更新を示すステッカー
    (記者撮影)
  • ドアの上にはLED式の車内案内表示器 ドアの上にはLED式の車内案内表示器
    更新工事の際に設置した(記者撮影)
  • 袖仕切りは更新工事の際に大型のパネルになった 袖仕切りは更新工事の際に大型のパネルになった
    (記者撮影)
  • 車端部(左)側はドアと袖仕切りとの間の 車端部(左)側はドアと袖仕切りとの間の
    スペースがほかと異なる(記者撮影)
  • かつてはパンタグラフを2基搭載していた中間車 かつてはパンタグラフを2基搭載していた中間車
    手前に撤去した跡が残る(記者撮影)
  • 1500形鋼製車(左)とアルミ車の前面 1500形鋼製車(左)とアルミ車の前面
    (左=記者撮影、右=撮影:尾形文繁)
  • 大師線の急カーブを走る1500形鋼製車 大師線の急カーブを走る1500形鋼製車
    (記者撮影)
  • ヘッドマーク取り付けフックがあるのは ヘッドマーク取り付けフックがあるのは
    現在は1500形だけだ(撮影:尾形文繁)
1/
  • 前面の窓周りが黒いデザインが1500形の特徴だ
  • 整った外観の1500形
  • 四角いライトが角ばったイメージを与える
  • 種別・行先表示はLED式に改造された
  • 通常は京急線では見られない「急行」の表示
  • 側面の種別・行先表示は幕式だ
  • かつて一時期存在した「普通三崎口行き」
  • 浦賀寄り先頭車の1501
  • 品川寄り先頭車の1504。スカートの一部が
  • 京急の伝統だったアンチクライマー
  • 3ドア・両開き扉の車体
  • 先頭車(1501)の側面
  • パンタグラフ付きの先頭車1501
  • 側面の窓枠は黒い。この車両はかつて
  • 鋼製車体の車両は側面の上部が
  • 1500形の台車(先頭車)
  • 1500形の台車(中間車)
  • 界磁チョッパ車には「抵抗器」がある
  • 編成中間の連結器
  • 車体連結面の銘板
  • 車端部にある「KEIKYU」のプレート
  • 1500形の運転台
  • T字型のワンハンドルマスコンは京急初だった
  • 運転席の上には扇風機がある
  • 運転席の背面には川崎大師のお札が
  • 1500形の車内
  • 座席はドア間8人がけ
  • この車両(鋼製車)は座席の下に台がある
  • 窓のロールカーテンを下ろした状態(右)
  • 床にあるモーターの点検蓋
  • 客室から見た運転席の背後
  • 連結面は後退角のついた「折妻」になっているため
  • 鋼製車はかつて連結面にも窓があったが
  • 1985年製・2002年更新を示すステッカー
  • ドアの上にはLED式の車内案内表示器
  • 袖仕切りは更新工事の際に大型のパネルになった
  • 車端部(左)側はドアと袖仕切りとの間の
  • かつてはパンタグラフを2基搭載していた中間車
  • 1500形鋼製車(左)とアルミ車の前面
  • 大師線の急カーブを走る1500形鋼製車
  • ヘッドマーク取り付けフックがあるのは

次ページが続きます:
【伝統の「最後の継承者」になった部分も】

3/3 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象