新型デミオに見る、マツダ快進撃のワケ 見ればカッコよく、乗れば楽しい貴重なクルマ

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AT仕様も試したところ、ステップATとは思えないほどダイレクトなシフトフィールで積極的に変速をして運転を楽しみたくなる。硬派にMTを選ぶのもクルマ好きにはオススメだが、渋滞を気にする人も少なく無いだろうから、AT仕様でも充分にスポーティであることを伝えておこう。

日本におけるライバルは?

すでに先代デミオに搭載されて定評のある1.3Lガソリン・エンジンを搭載した「スカイアクティブ−G 1.3」にも試乗した。正直なところ、ディーゼル・モデルを試乗したあとにガソリン・モデルに試乗すると、どうしても非力に感じてしまう。しかし、もしこのガソリン・エンジン車を単体で評価したなら、小さな排気量の割に、最高出力92ps/6000rpm、最大トルク121Nm/4000rpmの出力をしっかりと発揮し、頼もしい走りだと高評価を下しただろう。

特にシャシー性能の高さが、そのままクルマの評価に結びついている。MTで操るのも楽しいが、ATでも充分にスポーティなフィールだ。エントリー・モデルということもあるので、日常で使うことが多い人ならAT仕様でもデミオのスポーティな走りをスポイルしないということは伝えておきたい。

日本におけるライバルは、スポーティな走りを望む人なら、1.6Lエンジンを積むスズキ・スイフト・スポーツあたりだろう。また、燃費性能が高く、なおかつスポーティな走りという点では、フィット・ハイブリッドもライバルとなり得る。欧州では、彼の地で最も売れているBセグメントであるフォード・フォーカスが手強い相手となるであろう。

価格は未発表だが、想定されるライバルから予想される170万円台の価格帯であれば、充分に競争力がありそうだ。そのなかでもデミオは、デザイン性や内装の質感の高さは日本車の中でも群を抜いた存在になりそうだ。さらに、日本の厳しい環境基準に適合するクリーン・ディーゼルを搭載するという個性があり、スカイアクティブ・テクノロジーによる内燃機関らしい爽快な走りっぷりをセリングポイントに持つ。今秋の発売までは、まだ数カ月ほどあるが、その日が待ち遠しい。

川端 由美 モータージャーナリスト
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