レッドソックス・吉田正尚が「ホームランを1本打つごとに10万円寄付」と決めた理由。なぜホームランにこだわるのか?
カンボジアの田舎道を進みながら
舗装の行き届いていないカンボジアの田舎道を、吉田が支援を続ける「若者の家」へ向かって車はひたすら進んでいく。道路の状態はよくない。ガタガタと小刻みな振動が絶え間なく続き、ときおり大きな段差を通過するたびにガタンと激しく揺れる。
車窓にはのどかな田園風景が広がっている。クリスマスを数日後に控えていたものの、街にはそんな気配は微塵(みじん)も感じられなかった。窓の外に映るカンボジアの人々は、粛々と自分の日常を生きている。
私は、吉田正尚に最初の質問を投げかける。
ーチャリティ活動に興味を持つきっかけは何だったのですか?
この問いに対して、彼は小学生の頃の記憶をひも解き始めた。
「チャリティ活動に興味を持つきっかけとなったのは小学生の頃、それも低学年のことじゃなかったかなぁ……」
メジャーリーガーとしての1年目を終えたばかりの吉田が視線を宙に泳がせながら言った。
2023(令和5)年3月、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)において侍ジャパンの一員として日本代表の優勝に大きく貢献した。
その直後、息つく間もなくメジャーリーガーとしての日々が始まった。「日本一」の称号を置き土産に、オリックス・バファローズを去り、この年、ボストン・レッドソックスに入団した。


















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