暑さと湿気で「自律神経が乱れる」時期の服選び 急激な気温差は、体調不良の原因にもなる

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夏は、外に出ると気温が高いですが、室内は冷房が利いていてキンキンに冷えていることがあります。また、冬はその逆で、外気は寒いのに、電車の中や職場はガンガンに暖房が入っていて蒸し暑いことも多いです。

このような急激な気温差は、体調不良の原因となります。

そこで、できるだけ気温差のないように、エアコンや服で体温調節をしてから、外に出るようにしましょう。

例えば、急に外の暑い場所に出る場合、自宅ならば1回冷房を切って室温を上げ、5〜10分ほど体を暑さに慣らしてから外に出ます。職場であれば、カーディガンや膝掛けなどで、少し体を温めてから外に出るようにしましょう。体が冷えたまま暑いところに出ると、熱中症のようになってしまいます。

寒い季節に暖房が利いた屋内から寒い場所に出るときにも、暑い季節と同様に外の気温に慣らしていきます。自宅の場合は、まず暖房を切ってから洋服を着替えるくらいでちょうどよいでしょう。職場でも、1枚上着を脱いで、5〜10分ほど慣らすようにましょう。

どちらも、ドアを開けた途端に気温差が起きないように、徐々に体を慣らしてから出入りするのがポイントです。

急激な温度差は「ヒートショック」にもつながる

ヒートショックという言葉を聞いたことがある人も多いと思いますが、温度の急激な変化は、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす場合もあります。高齢者が入浴後に亡くなるのは、多くはこのヒートショックが原因です。

『ビジネスパーソンのための低気圧不調に打ち勝つ12の習慣』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします)

私たちの体は、寒いと血管が収縮して血圧が上昇し、逆に暑いと血管が拡張して血圧が低下します。めまいや立ちくらみも、ヒートショックの軽度の症状のひとつです。職場や商業施設などは、自分でエアコンの調節はできませんから、できるだけ急激な気温差が生まれないよう、服で調節をするようにしましょう。

佐藤 純 天気痛ドクター・医学博士

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さとう じゅん / Jun Sato

1958年福岡県生まれ。疼痛生理学・環境生理学を学んだのち、名古屋大学教授を経て、愛知医科大学病院で日本初の「気象病外来・天気痛外来」を開設。東京竹橋クリニックでも気象病・天気痛外来医として診療を手掛ける。天気痛研究・診療の第一人者として「ためしてガッテン」「あさイチ」(NHK)、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)などメディア出演も多数。2020年には株式会社ウェザーニューズと共同開発した「天気痛予報」をリリースし、注目を集めている。
主な著書に『天気痛 つらい痛み・不安の原因と治療方法』(光文社新書)、『まんがでわかる天気痛の治し方』(イースト・プレス)などがある。

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