どこか奇妙…心をざわつかせる絵画たち

美術史からこぼれおちた画家、ヴァロットンの魅力

のどかなようで、不安

次の『ボール』という作品も、のどかな光景のはずなのに不安を感じさせる。少女がボールを追いかけ、遠くに2人の女性が立っている。

「胸騒ぎの原因は、女の子と大人との距離があまりに遠いこと。間がぽっかりと空いています。また、覆いかぶさろうとする木々の影から、女の子が逃げているようにも見えます。大人の世界から逃れようとしている、と解釈する人もいます」

フェリックス・ヴァロットン『ボール』1899年、油彩/板に貼り付けた厚紙、48×61 cm、パリ、オルセー美術館蔵 © Rmn-Grand Palais (musée d'Orsay) / Hervé Lewandowski

さらに、ボールを追いかける女の子は上から見た視点で描かれ、遠くの女性たちは横から見て描かれている。2つの視点を組み合わせて1枚に収めていることが、奇妙な感じを増幅させている。

「浮世絵に似た視点のとり方です。彼は絵の中に、見る人を驚かせるさまざまな仕掛けをしています」

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