国土200平米!イギリス沖にある「自称国家」の正体 西川きよし・三村マサカズが公爵、英政府も黙認

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実は中華民国時代(1912〜1949年)には、5つの標準時があった。しかし中華人民共和国(現在の中国)が成立すると4つが廃止され、現在の標準時に一本化された。

中国唯一の標準時は首都北京にも近い東経120度の子午線を基準にしたもので、北京時間と呼ばれている。北京は国土の中央部ではなく、かなり東に寄っている。しかし、首都の時間が国の全域で使われていれば行政のすべてにおいて都合がよいから北京時間で統一したのだ。

北京付近の住民は北京時間だけで何の問題もないだろう。しかし北京から遠ざかれば遠ざかるほど、標準時と生活時間の間にズレが生じ、不便になってしまう。

たとえば北京で正午といえば多くの人々が昼食をとる時間で、太陽は真上にきている。それに対し、新疆ウイグル自治区の正午は日が昇ってまもない早朝で、太陽は午後4時か5時頃にならないと真上にこない。これではさすがに生活に支障がでる。

そこで新疆ウイグル自治区では新疆時間という非公式な時間を設け、それに合わせて鉄道の運行や放送などを行っているのである。

英国沖にある自称国家「シーランド公国」

建国は1967年、所在地はイギリス南東部サフォーク州の10キロ沖合い、面積は207平方メートル、人口は二十数人――。これがシーランド公国の全容だ。

「シーランド公国なんて聞いたことがない」という人がいるかもしれないが、それはもっともだ。なにせ、シーランド公国は世界のどの国にも承認されていない“自称国家”なのだから。

シーランド公国を建てたのは、元イギリス軍の陸軍少佐ロイ・ベーツである。ベーツは第2次世界大戦後に無用の長物と化していたイギリスの海上要塞のひとつを占拠すると、自らを公爵と称し、シーランド公国の統治権を主張。家族を中心とする住人を受け入れた。

“領土”は世界一小さな国とされるヴァチカン市国(0.44平方キロメートル)よりもはるかに狭く、“国民”も少ない。“主権”をもつ国家元首はベーツ本人。こんな状態でも、一応、国家成立の3要素とされる領土・国民・主権をすべて満たしているため、シーランド公国は世界最小の「国家」といえなくもないだろう。ただし何度も言うように、現実的には国際社会ではまったく相手にされていない自称国家にすぎない。

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