ふくよかな49歳男性が32歳女性と結婚できたワケ 出会うのは驚きの要求をするアラフォーばかり

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「緊急事態宣言で、エステにも行けなくなってしまったの。今朝、テレビですごく良さそうな美顔器のCMをやっていて。欲しいな〜と思ったんだけれど、3万もする。今は仕事にも行けなくて金欠だから、ガマンかな〜」

恒夫は、私にそのメールの内容を告げながら、言った。

「これって、おねだりされているんですかね」

「この文面からするとそのようですね。でも、結婚の約束をしたわけでもないし、彼女の誕生日や記念日ではないのだから、プレゼントしなくていいと思いますよ」

ところが、私は後で知ったのだが、そのおねだりの直後に、「風邪をひいて寝込んでいる」という彼女に、“お見舞金“として、美顔器が買える金額のお金を送っていた。“今はコロナで会えないけれど、彼女の気持ちをつなぎとめておきたい“という気持ちが働いたのだろう。

その甲斐あってか、洋子とは6月に入って、真剣交際に進むことができた。洋子は、両親を伴って恒夫の島を訪れ、恒夫の親族とも顔合わせをした。このままトントン拍子で結婚まで進むのかと思っていたら、そこから数週間後に洋子の相談室から、“交際終了“が来た。

「結婚を真剣に考えれば考えるほど、親や友達と離れてそちらに嫁いでいくことに自信がなくなりました」というのが、交際終了の理由だった。

恋愛経験のない男性は、気持ちの駆け引きができない

2つ目の恒夫の婚活を難しくさせている要因は、恋愛経験がなかったことだろう。恋愛経験のない、それでいて経済力のある恒夫のような男性は、デートで散財したりプレゼントを贈ることで、女性の気持ちを手に入れようとする。だから、ねだられているとわかっても、欲しがるものは気前よくプレゼントしてしまう。

だが、男性の前でまったくお財布を開かない。それどころか物をねだれる女性というのは、彼の人間性が好きなのではなく、彼の持っているお金が好きなのだ。

世の中には、女性から金品を貢がせる男性もいる。こうした男性は、最初は言葉巧みに女性を口説き、女性の気持ちがこちらに向いてきたのがわかると、一旦気持ちをスッと引く。そうすると女性は焦り、不安になる。今度は自分から男性の気持ちを手に入れようとして、必死になる。その必死で余裕のないところに、また耳障りのいい言葉を一つ囁く。そこで、さらに女性の気持ちが入ってきたのがわかると、また気持ちをサッと引いていく。“飴と鞭“という言葉があるが、気持ちの駆け引きをするテクニックを知っているのだ。そして、こうしたことができるのは、男性が女性を愛していないから。

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