リクナビの退潮鮮明、「就活サイト」の人気が一変 マイナビ一強に、「ONE CAREER」の存在感増す

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リクナビを推奨する大学が少なくなった原因は、2019年8月に問題化した「内定辞退率予測サービス」の一件にあるだろう。これはリクナビを運営するリクルートキャリアが、内定を辞退しそうな学生をAI予測するサービスを企業に提供していたもの。

2019年秋に複数の大学キャリアセンターを取材したが、リクルートに対する不快感を示す関係者がほとんどだった。

2019年11月に「いま就活生に人気の『就活情報サイト』はこれだ 『ONE CAREER』『就活会議』…新興勢力が台頭」という記事を書いている。

HR総研が「楽天みん就」と共同で2020年卒の就活生を対象に行った「就職活動動向調査」(2019年6月実施)をもとにしており、「内定辞退率予測サービス」が問題化する前の調査だ。この調査で「最も活用した就職サイト」の文系はマイナビ38%、リクナビ27%、理系はリクナビ38%、マイナビ29%だった。わずか2年前のことだが、現在のリクナビは文理ともに13%と大きく後退してしまった。

楽天みん就・OfferBoxの長所は?

4位の楽天みん就と5位のOfferBoxへのコメントも紹介しておこう。楽天みん就のコメントは楽しそうだ。「クチコミがいちばん多く学生からの意見が多い」、「同世代の声が聞けたり、ESが見られる」、「みんなの口コミなどが見られる」。学生らしいし、部活のノリのような雰囲気もある。

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OfferBoxのコメントでは「自信」という言葉が目立つ。一人だけの就活は寂しく自信を失いかけることも多い。そんな時に仲間の口コミも力になるが、企業からのオファーも自信になるそうだ。「オファーがくるので否定された気分にならない。テンションが下がらず活動できる」、「かなりオファーが来るので自分に自信がつく」。

「最も活用する就職サイト」の順位だけを見ると、支持する学生の割合しかわからないが、コメントを読むと就職サイトの個性がわかる。ここ数年の「活用した就職サイト」は激変しており、とくに今年はリクナビという名門サイトの凋落、そして個性が際立つ就職サイトの躍進が目立った。日本の新卒採用に構造的な変化が起きているのかもしれない。

佃 光博 HR総研ライター

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つくだ みつひろ / Mitsuhiro Tsukuda

編集プロダクション ビー・イー・シー代表取締役。HR総研(ProFuture)ライター。早稲田大学文学部卒。新聞社、出版社勤務を経て、1981年文化放送ブレーンに入社。技術系採用メディア「ELAN」創刊、編集長。1984年同社退社。 多くの採用ツール、ホームページ製作を手がけ、とくに理系メディアを得意とする。

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