「レクサスNX」7年目の大進化で高まる期待値 400万円台~の身近なレクサスSUV、PHEVも登場

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電動化全盛の今、ラインナップの半分が純ガソリンエンジン車である点も興味深いが、PHEVの設定が新型NXの一大ニュースであることは間違いない。

なお、ハイブリッドには従来のE-Four(4WD)に加え、価格を抑えたFF(前輪駆動)モデルもラインナップされた。2.5リッター自然吸気エンジンでもFFと4WDが選択でき、パワートレインは計6種類である。

プラグインハイブリッドモデルの給電口(写真:トヨタ自動車)

先進安全運転支援システム「Lexus Safety System +」は、カメラやレーダーの検知範囲を拡大することで、作動範囲や機能のアップデートを図る。

衝突被害軽減ブレーキであるプリクラッシュセーフティは、交差点での支援を拡大し、交差車両や右折時の対抗直進車両、横断歩行者などにも対応。レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)であるACC(アダプティブクルーズコントロール)は、追い越しシーンでのウィンカー操作に応じた予備加速・予備減速を行う。

便利機能としては、高度運転支援技術「アドバンスト パーク(リモート機能付き)」の支援シーンが拡大している。並列駐車シーンにおいて前向き駐車、バック出庫、前向き出庫にも対応したほか、スマートフォンからの遠隔操作での出庫も可能となった。

新たな挑戦とレクサスの目指す場所

自動車メーカーがこぞってラインナップの電動化を発表する中で、電動化ビジョン第1弾モデルと大きく謳いながらも、6種類設定されたパワートレインの半分をガソリンエンジン搭載車としている新型NX。このあたりにレクサス、そしてトヨタの電動化についての独自の方向性を垣間見ることができるのではないか。

テールゲートは「L」マークではなく「LEXUS」ロゴとなった(写真:トヨタ自動車)

カーボンニュートラル社会への貢献を目指しながらも、多彩なパワートレインを揃えることで、多様化する世界各国のユーザーニーズに対応する姿勢には、地に足の着いた現実的な計画性が感じられる。

車体価格やEVモードでの航続距離など、まだ発表されていない部分はあるものの、デザインや機能性、バランスのいいラインナップなど、期待値は抜群だ。実車がこの期待を超えるものであることを、楽しみにしたい。この新型レクサスNXの日本での発売は、2021年秋頃が予定されている。

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先川 知香 モータージャーナリスト

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さきかわ ちか / Chika Sakikawa

初めて見たバイクレースでマシンをバンクさせながら膝を擦って進入していくコーナリングを自分もやってみたいと思ったのをきっかけに、マシンを操ることの面白さを知り、その面白さを多くの人に伝えるべくモータージャーナリストを志す。現在の対象は2輪から4輪までと幅広く、Web や紙媒体で執筆中。愛車は Kawasaki Z250 とGASGAS、TOYOTA86 MT 仕様。休日は愛車でのサーキット走行やトライアルにも挑戦中で、公私共に乗り物漬けの日々を送る。

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