アマゾンが「人の健康」対象に組んだ5つの稼ぎ方 医療や診療サービス、オンライン薬局など続々
ヘルスケア事業に本格参入したアマゾン
アマゾンの売上高の12%ほどを占めるに過ぎないものの、営業利益で見れば、その約60%をも占めるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)。いまや、AWSは世界一のクラウドコンピューティングサービスであり、アマゾン全体を世界最強のテクノロジー企業の1社にまで高めているのに貢献しています。
あらゆる産業を飲み込む「エブリシング・カンパニー」であるアマゾンは近年ヘルスケア事業領域にも本格参入しています。そのエコシステムの基盤となっているのもAWSです。図1は、アマゾンのヘルスケア事業のエコシステム全体構造を示したものです。
(外部配信先では図を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
2020年に発表された「Amazon HealthLake(アマゾン・ヘルスレイク)」は医療データ、ヘルスケアデータの蓄積、加工、分析をAWS上で行い、医療関係者向けに提供するものです。
その1つ上には、ハード・製品・デバイス・センサーの階層があります。2020年にはウエアラブルデバイス「Amazon Halo(アマゾン・ヘイロー)」が発表されました。これは、加速度計、温度センサー、心拍数モニターなどからユーザーのデータを集めるものです。これをもとに健康状態を分析しモバイルアプリに表示します。また従来から提供されている音声認識アシスタント「アレクサ」にも、ヘルスケア関連のスキルが登場しています。
その上に、AWSのAI及びIoTプラットフォームの階層、アプリケーション・システム・サービスの階層が重なります。具体的なものとして、ECとリアルで展開する薬局「アマゾン・ファーマシー」、従業員向けの医療サービス「アマゾン・ケア」「アマゾン・ヘイロー」が提供する各種の機能が挙げられます。
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