ウォルマートが世界最強小売企業の座を固めた訳 アマゾンに押され「時代遅れ」と言われたが今や
コロナ禍で「5年分の成長を5週間で達成」
1962年創業のウォルマートは、売上高60兆円を超える「世界最大の小売業」です。アマゾンでさえ売上高は42兆円、日本のイオングループの売上高が8.6兆円です。こうして数字を並べてみれば、ウォルマートの巨大さがおわかりいただけるでしょう。
ウォルマートの代名詞といえば「EDLP(エブリデイ・ロー・プライス)」です。「特売」を廃し、また年間を通じた低価格を押し出すことで、アメリカはもとより世界中の消費者から支持されてきました。
2021年度(2020年2月〜2021年1月)の年間売上高は5592億ドル(約60兆2200億円)、従業員数が220万人超。新型コロナウイルスの感染が世界的に広がった2020年2〜4月(第1四半期)でさえ既存店舗の売上高は前年同期比10%増と、およそ20年ぶりとなる高い増収率を記録しました。
2021年1月、ウォルマートは初めてCES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)に出展し、ダグ・マクミランCEOが2020年のコロナ禍での成果を強調しました。
やはり1月に開催された小売業界の展示会NRF2021には、チーフカスタマーオフィサーのジェイニー・ホワイトサイド氏が参加しました。ここでは、オンライングロサリーの急増に伴い、ストアピックアップと配送サービスが2021年度第1四半期に300%成長し、「5年間分の成長を5週間で成し遂げた」と語りました。
またホワイトサイド氏は、この急成長を可能にしたのが、ウォルマートの巨大な店舗網であることを指摘し、新型コロナの影響で来店客数が減ってもなお、店舗が重要な役割を担うという見方を示しました。
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