「高級化粧品一式」と決別した私の肌が若返った訳 近所で入手できる「ごま油」1本で全身が潤う

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それは「基礎化粧品」というモノどもであった。

化粧品というものに馴染んだ方ならわかっていただけるかと思うが、何しろ大人のお肌というものは、ナニはともあれ基礎化粧品なくして成り立たないのである。

いわゆる「年齢肌」は乾燥することこのうえないのであり、故に、小金を持った女の基礎化粧品は年を重ねるごとに充実の一途をたどるのであった。

潤い成分たっぷりのクレンジングミルク、化粧水、乳液、クリーム、さらには美容液、パック、アイクリーム、ボディクリーム……などなど、これがさらに朝用、夜用などに分かれていったりして、かくして年齢肌対策のスペシャルな商品はとどまるところを知らぬ勢いで増え続けた。

そしてこれらの金に糸目をつけぬ莫大な投資の甲斐あって、私のお肌はなんとかかんとかシワもシミも阻止しつつ50代に突入し、私はそのことを内心密やかな誇りとしていたのである。

つまりはこのずらりと充実した基礎化粧品のラインナップは、我が貴重なプライドを形成する必須メンバーだったのだ。

それが……入らない。置く場所がまったくない。

「ガッサガサのお肌」への転身?

私はしばし混乱し、呆然とした。だってこれから私、お肌のお手入れをせずに生きていくってこと? 長年の奮闘努力の甲斐あって何とかツヤらしきものをキープしてきたつもりの肌から、いきなりガッサガサのお肌への転身? 

……って、そんな転身していいのか? いやいやいいわけないでしょ。それは洋服を減らすことをはるかに超えた大転換ではないか。って言うか、それはどう考えてもやってはいけない大転換なんじゃないのか。

ものを減らしてシンプルに生きていくってのはいい。どことなくカッコイイ人のような気もする。でも「身なりにまったく構わない人」ってことになると話は別だ。

いやはや、まさかこんなことになるとは考えてもみなかった。

会社を辞めることで、収入が減ること、そして小さな家に引っ越すことは全然オーケーという覚悟はできていたつもりだった。でもそれは、それだけで済むことじゃなかったのだ。まさか引っ越したくらいで、人生における大切なモノをこれほどまでにシビアに諦めねばならないとは考えてもみなかった。

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