日本サッカー界「YouTubeテコ入れ」の切実な事情

観客制限が続き「サッカー離れ」に危機意識

日本代表の密着動画「日本代表Team Cam」で吉田麻也が朝食を作る場面(写真:日本サッカー協会)

新型コロナウイルスのパンデミックが始まって1年あまり。欧米ではワクチン接種が進み、日常生活が再開しつつあるが、日本では第4波収束がまだまだ見えない状況にある。反対論が根強い東京五輪も無観客開催が有力視され、スポーツ界に逆風が続いている。

Jリーグの場合も2020年終盤は、スタジアム収容人数の50%近くまで観客を入れられるようになっていた。昨季J1&天皇杯2冠の川崎フロンターレを見ると、リーグ優勝を決めた11月25日のガンバ大阪戦が1万1360人、中村憲剛(川崎FRO)引退前最後の本拠地リーグ戦となった12月16日の浦和レッズ戦が1万1387人に。

11月22日に埼玉スタジアム2002で行われた浦和レッズ対ガンバ大阪戦などは久しぶりに2万人超に達したが、2021年を迎えてからは再び環境が悪化。4~5月の大型連休の際には、東京・大阪・兵庫での開催分が無観客試合になってしまった。

浦和レッズではコロナの影響で不安定化した入場料収入を最低限確保するため、年間3万円を払ってクラブ会員になってもらい、格安チケットを迅速に買える新たな仕組みを設定した。が、観客5000人制限が続いて、大半の試合でこれが使えなくなる異例の事態が発生。返金を検討しているという。

関東圏の他クラブ関係者も「このまま行けば昨季よりも入場者数が減り、クラブ経営も悪化する」と頭を悩ませており、サッカー・スポーツ離れを危惧する声もあちこちから聞こえてくる。

スポンサーがついたオリジナル番組

こうした苦境下でファンとの間をつなぐ重要なツールになっているのが、YouTube(ユーチューブ)などの動画配信ツールだ。各クラブは公式ユーチューブチャンネルでオリジナルコンテンツ配信を強化しているが、その動きが際立つのがFC東京。

最初の緊急事態宣言が出た昨年4~5月にスタートさせた「青赤パークオンライン」 に改良を重ね、現在は「青赤パークオンライン Before The Match/After The Match presented by めちゃコミック」を公式戦の2時間前から試合後1時間の計5時間配信する。

クラブOBの石川直宏、羽生直剛両MCのトークを軸にし、今季からスポンサー契約した株式会社アムタスが展開する「めちゃコミック」のコーナーも設けるなど趣向を凝らし、毎回1500人程度が視聴するまでになっている。

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