コロナ禍で「輸入バイク」の販売が絶好調なワケ ハーレー、BMW、ドゥカティなどが軒並み好調

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BMW Motorradの最新モデル「R18」(筆者撮影)
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1年以上続いている新型コロナウイルス感染症の流行の中で、モビリティシーンにも様々な変化が訪れている。その1つに2輪車の増加がある。東京の道を見ていても目にすることが増えたと感じているが、数字にもそれは表れていた。

日本自動車工業会(自工会)、日本自動車販売協会連合会(自販連)、全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が発表した2020年の新車販売台数を前年と比べてみよう。

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軽自動車を除く乗用車は87.8%、軽乗用車は90.0%なのに対し、軽2輪車(126~250cc)は127.5%、小型2輪車(251cc以上)は101.4%と伸びていることがわかる。

原動機付自転車(原付)の出荷台数が、一種(~50cc)で92.7%、二種(51~125cc)で96.5%と、ともに減っているのとは対照的だ。

登録面の区分は上に挙げた形になるが、軽2輪は4輪の軽自動車とは異なり、車検がない。運転免許もこの区分とは違い、原付免許で乗れるのは50cc以下に限られており、51~125ccは普通自動2輪の小型限定、126~400ccが普通自動2輪、401cc以上は大型自動2輪免許が必要だ。

手に入れやすく、密を避けられる

コロナ禍でパーソナルモビリティの需要が高まったことは各所で報じられているが、自動車は車両価格や維持費が高く、すぐに買えるような乗り物ではない。それに比べれば2輪車は敷居が低く、速達性は自転車だけでなく自動車より上。

さらに自動車はいわゆるCASEへの流れで、操る歓びを得られにくくなっているうえに、高性能スポーツカーともなると1000万円以上が当たり前で、庶民の手の届く存在ではなくなってきたことも関係しているだろう。

コロナ禍での感染防止という観点でも、2輪車は有利だ。そもそも密室ではないし、シールド付きヘルメットは、フェイスシールドに近い効果がある。フルフェイスのヘルメットなら、マスクに近い状況ではないだろうか。

さらに2人乗りの場合は前後に座り、会話にはインカムなどを使うため、マスクなしの会話も自動車より安全といえる。

そしてもう1つ、2輪車の特徴として挙げられるのは、自動車に比べて輸入車の比率が高いことだ。

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