数億円の「特注ロールスロイス」が注目される訳 ボートテイル発表に見る究極の富裕層ビジネス

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後部に収まる「ホスティング・スイート」が特徴の「ボート・テイル」(写真:Rolls-Royce Motor Cars)
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2021年5月27日、イギリスに拠点を置く世界屈指の高級車ブランド「ロールス・ロイス」から、独自のコーチビルドによって作り上げられた最新作、「ボート・テイル」が発表された。

同モデルは、ロールス・ロイスがこれまで得意としてきた「ビスポーク」のさらに上を行く、顧客の希望によるワンオフの特注プログラム「ロールス・ロイス・コーチビルド」によって誕生した特別なモデルだ。

ビスポークもコーチビルドも、並大抵のラグジュアリーでは満足できなくなった特別な顧客に向け、さらなる付加価値提供する試みであるが、ビスポークがカタログモデルをベースに内外装をオーダーしていくプログラムであるのに対し、「コーチビルド」はボディデザインを含むすべてを顧客の求めに応じて作り上げる、完全なオーダーメイド。

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つまり、ロールス・ロイスが依頼主とともに、ラグジュアリー、デザイン、カルチャーを探求し、唯一無二の1台を作り上げる究極のオーダーメイドプログラムなのだ。

ロールス・ロイス・コーチビルドがスタートするきっかけは、同社が2016年に公開した、100年後のショーファードリブン(運転手つきで乗る車)の提案である完全自動運転EVコンセプト「103EX」まで遡る。ロールス・ロイスは、このコンセプトモデルの発表と同時に、コーチビルディングの伝統を復活させることを宣言した。

そして翌2017年、ある顧客のオーダーによりデザインされたワンオフモデル「スウェプテイル」を公開する。

1920年代の「スウェプト-テイル」をモチーフとされた「スウェプテイル」(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

「ファントム クーペ」のプラットフォームに完全オーダーメイドのボディが架装された、世界にたった1台の2ドアクーペである。

1920~1930年代にコーチビルドされたロールス・ロイスの美しさに触発されたその顧客は、大きなパノラマガラスルーフを備えた2ドアクーペを熱望。その明確なビジョンに同社のコーチビルド部門が形を与えることで、「スウェプテイル」が誕生したという。当然、価格も特別で、14億円以上の値が付けられた。

ベントレーもフェラーリも

コーチビルドは現在、ラグジュアリーカーブランドで密かなブームとなっており、各社は独自のオーダーメイドプログラムを用意するようになっている。たとえば、ベントレーの「マリナー」や、フェラーリの「フェラーリ・ワンオフ・プログラム」は、その一例だ。

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