イタリア製バイク「MVアグスタ」のデザイン思考

ブルターレ800ロッソ高い性能でリーズナブル

MV AGUSTAのBRUTALE 800 ROSSOは2020年3月発売。価格は税込み189万2000円~(東洋経済オンライン編集部撮影)

今回はMV AGUSTAのブルターレ800ロッソ 2020年モデルをお届けしたい。

MV AGUSTA(メカニカ・ヴェルゲーラ・アグスタ)はイタリアの2輪業界を代表する歴史あるブランドだ。その歴史は古く、イタリアで飛行機の初飛行を成功させたジョヴァンニ・アグスタが1923年に飛行機製造メーカーとしてジョヴァンニ・アグスタ社を立ち上げたのが始まりだ。

バイクから撤退するも、その後に復活

動乱のヨーロッパ、時勢を味方につけ軍需対応を行いながら航空機産業の拡大と大戦中に2輪事業部門を立ち上げ、モペッド(ペダル付きバイク)の生産もスタートする。

戦後、敗戦国となったイタリアは航空機の生産を禁止され、MV AGUSTAは2輪事業で会社存続をかけ新しい道を開拓していった。斬新なデザインと1948年にスタートしたレース活動によって、技術の伴うスポーツバイクメーカーとしての地位を築き上げていく。

1950〜60年代前半までは、2輪世界選手権シリーズでも圧倒的な強さを誇った。1960年代中盤からのレース活動では、日本勢の猛攻を受けながらも善戦したものの戦いは1976年に幕を降ろしている。

生産が続けられた2輪市販車もハイエンドユーザー向きの製品だったが、経営難に陥り量産を断念した。輝かしい2輪レース活動は、75回の世界チャンピオンと270回の世界グランプリでの優勝、通算3027回の優勝が記録として残っている。

MV AGUSTAのBRUTALE 800 ROSSOの筆者による試乗風景(東洋経済オンライン編集部撮影)

レース活動を中止してからのMV AGUSTAは、航空機産業に一本化。その後、アグスタ・ウエストランド社となり、高級ヘリコプターメーカーとして、民間機から軍需まで対応し、世界中の空を飛んでいる。日本国内でも各都道府県でドクターヘリとして採用されているブランドだ。

2輪部門は1997年より当時の経営母体であったカジバグループで別会社として再スタート。同年、現在も世界で最も美しいバイクと賞賛される「F4セリエ・オロ」を発表。今年創立から75年の時を重ねバイクファンの心を掴んでいる“伝説”ともいえるハイエンドメーカーだ。

今回試乗したブルターレ800ロッソは2020年モデルとして入荷した車両で、2013年からスタートしたブルターレ第3世代3気筒675ccから、2015年の第4世代800ccへ排気量をアップしたモデルの最新型。アグレッシブでスタイリッシュ。ブルターレ(獰猛)と名付けられたマシンを試乗したのでお伝えしよう。

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