ドゥカティ・新型バイクのとてつもない咆哮 最高峰マシン「パニガーレV4」刺激的な乗り味
2輪車の1000ccクラス・スーパースポーツモデルの魅力は何といっても世界最高峰レーシングの「MotoGP」マシン(市販されていないレース専用車両)に限りなく近い性能を楽しめることだろう。もちろん、4輪車の「スーパーカー」といわれるクルマたちもレーシングマシンに近い性能を楽しませてくれる車両も多い。
とはいえ、国産ミッドシップスーパーカーのプライスタグは2200万円からのスタート。
欧州のマシンであれば、さらなる出費を覚悟しなければならないため、多くの人にその魅力的な性能や存在感を楽しんでもらうのは難しいかもしれない。
一方、2輪車の場合は約10分の1の価格で、世界最高水準のエンジン性能に加え、考えられるすべての電子デバイスを標準的に装備し、魅力的なプロポーションのマシンを手にすることは、「スーパーカー」を手に入れるよりはるかに現実的と言える。
パニガーレ V4Sは技術開発の集大成
今回試乗したマシン「ドゥカティ・パニガーレ V4S」は、ドゥカティが参戦を継続しているMotoGPにおける技術開発の集大成とも言えるマシンだ。ライバルメーカーに遅れること1年、2003年の参戦初年度に多くのGPファンの度肝を抜いたのは加速と最高速度であった。
それまで市販車やワールドスーパーバイク(市販車ベースの最高峰レース)で活躍したドゥカティのアイデンティティとも言えるL型90度2気筒エンジンに代えて、MotoGPクラス参戦にあたっては専用設計のL型90度4気筒エンジンを採用。
2007年にはケーシー・ストーナー選手の圧倒的な走りとともにドゥカティワークスチームは世界チャンピオンも獲得。昨年も最終戦までチャンピオン争いを繰り広げて来たマシンが、今回のパニガーレ・V4Sのベースと言っても過言ではない。
エンジンはMotoGPでのレギュレーションで決められている最大ボア径81mmを採用、ストロークは53.5mmとしたことで排気量はMotoGPマシンより100cc多い1100ccクラスのエンジンとしている。この100ccのマージンが、最大出力214ps/13000rpmの2輪市販レシプロエンジン最大出力とともに、最大トルク12.6kg/mを達成している。
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