うつの人が苦しまずに仕事で力を発揮できる心得

「丁寧じゃないと許せない」性格がお金に変わる

当事者だからこその体験談を交えて解説します(写真:Ushico/PIXTA )
新型コロナウイルス感染症の流行も手伝って、経済的に不安定な状況に追い込まれている人が多い。心身のバランスを崩す人も多いが、そのような人はどのように生きていけばよいのだろうか。長年うつを患いながらも会社を経営してきた起業家の林直人氏は「起業もひとつの選択肢である」と説く。では実際にうつの人が起業するにはどのようなビジネスがいいのだろうか。著者『うつでも起業で生きていく』より一部抜粋、再構成してお届けする。

「自分の分身が24時間365日働いてくれる商売」を

前回の記事「うつの人が自己啓発本を真に受けてはいけない訳」(6月4日配信)において、うつ病の人が自分の人生を好転させるべく、「元気な人向け」の自己啓発本や経営者本を読んだり、セミナーに参加したりしてはいけない、という話をしました。今回は、いよいよ「うつの人が起業をするにあたって、実際にはどのような商売を選べばいいのか?」をお話ししていきます。

さて、うつの私が事業を起こすうえでもっとも大切にしている基準は「自分の分身が24時間365日働いてくれる商売」です。

うつの人は真面目ですから、しばしば自分が24時間365日働けるような錯覚に陥りがちです。私も以前はそう思っていました。でも、実際はそうではありません。うつの症状がひどければ、働くことができない時間が、健康な人よりも圧倒的に多いはずです。ですから、「自分は24時間365日は働けないのだ」ということを自覚したうえで、うつ病がひどいときにはサボれる商売を選択することが大事です。

私が経営している塾でいえば、スタッフはほとんど塾の卒業生です。彼らは私の塾の学習方法で難関大学に合格しており、さらに大学や大学院でも真面目に研究しているわけですから、たいていの場合、もはや私よりも優れた指導をしてくれるのです。

私の塾でいちばん能力が低いスタッフは私です。そもそも私より能力が低い人はまず雇いません。そういう意味でいえば、彼らが私の代わりに働いてくれているので、私の体調が本当に悪いときは、スタッフにシフトを送るだけで、あとは朝から晩までひたすら横になっていることもできるのです。

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