スタバ「1600店超」でも安定運営できる圧倒的強み 日本開業25年で行う「原点回帰」と「深化」
1年半近く続く、新型コロナウイルス対策への取り組み。外食業界も緊急事態宣言による「店舗休業」「営業時間短縮」要請に振り回され、経営が厳しいが、消費者の見えないところでさまざまな施策を打つ企業もある。
カフェ業界において特に目立つのは、最大手の「スターバックス」だ。まずは大手4社の国内店舗数を紹介しよう。
(外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
コロナ禍の影響で、2020年度のスターバックス コーヒー ジャパン(運営会社)の業績は最終赤字に転落した。だが同年も積極的に新規出店を続け、2位のドトールとは500店以上の差がついた。売上高も競合を圧倒しており、今や一強状態だ。
1971年にアメリカ・シアトルで創業したスターバックスが、日本に上陸して東京・銀座に国内1号店を開いたのが1996年。今年で25年となる。
銀座に上陸した黒船は、四半世紀で巨大客船となり、どこへ向かおうとしているのか。今回は、日本におけるスタバの最近の取り組みを紹介しつつ、事業活動と経営の視点で考察したい。
中目黒「ロースタリー」の現在
「スターバックス リザーブ ロースタリー 東京」(以下ロースタリー。東京都目黒区青葉台)という巨大施設がある(記事発信時は店舗休業中)。場所は、桜の名所として知られる目黒川のほとり。焙煎工場も併設され、2019年2月28日に開業した際は「東京に新名所誕生」と各メディアが競うように取り上げ、筆者も何度か取材した。
あれから2年。当時と現在の状況の変化を関係者に聞いてみた。
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