名古屋「きしめん」が絶滅の危機に瀕しているワケ 味噌煮込みうどんにご当地料理の座を奪われた

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麺を延ばす作業をする衣笠さん(筆者撮影)

「たしかに、生地を練る、延ばす、切るという一連の作業を全自動で行う製麺機もあります。が、それではスーパーで売られている冷凍麺と何ら変わりません。それらの作業をそれぞれ別の機械を使って行っています。長年にわたって培われた手打ちの技術があるからこそ、そのノウハウを機械に落とし込むことができたのです」(堀江さん)

きしめんのつゆも関東や関西とはまったく違う。名古屋ではだしの定番である鰹節や昆布ではなく、ムロアジや宗田鰹、サバの節から。「星が丘製麺所」も例外ではなく、ベースとなるのは、ムロアジとサバ節。鰹や昆布のような上品さはないものの、だし感の強いパンチのある味わい。

「星が丘製麺所」では、このだしにコクのあるたまり醤油を合わせた「赤つゆ」と、上品な味わいの白醤油を使った「白つゆ」、愛知県産の豆味噌を用いた「味噌」の3種類とざるつゆの計4種類を用意している。その中から好みのつゆと温度、(温かい、冷たい、ぬるい)をそれぞれ選ぶことができる。天ぷらやきつねなどのトッピングも豊富に揃う。

好みに合わせて麺を選べる

筆者が選んだのは、冷たい白つゆにきしめん、すだちをトッピングした「太門」なるきしめん。際立っていたのは、やはり自家製麺。モチモチの麺を噛むと、染み込んだつゆがジュワッと溢れ出す。だしの旨みと白醤油のまろやかなコク、すだちの清涼感が口の中で一つになる。麺の喉越しもよい。これぞ、きしめんだ。

「太門」(680円)。具が入らない「かけきしめん」は、500円(筆者撮影)

「好みに合わせて自由に選べるというのが製麺所直営店の楽しさです。麺を選ぶのに迷う方には、丼の中にきしめんとうどん、中華麺の中から2種類の麺を入れる“ミックス”も開発中です。これも名古屋ならではの食べ方だと思います」と、衣笠さん。

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