新型コロナワクチンへの妄信と強制が危うい理由

森田洋之医師「接種率データは多角的に見よう」

それと、前回、新型コロナの発症や死亡率が欧米と東アジアではまったく違うという話をしました。人種や地域によって免疫に大きな差が出ることはよくあるという話です。実はワクチンの効果についても人種や地域によって差が出るということが想定できます。

接種率の高いアジア3国では感染者が明確に減らない

アジアで接種率の高いところを見てみましょう。例えば、ブータンは接種率が60%を超えていて、モルディブは55%、モンゴルは50%といったところです。この3国について見ると、むしろ感染者数は増えているように見えます。

人口が少ないので当てにならないという見方もあるかもしれません。ただ、ワクチンの効果を妄信していいのか、少なくともイギリスやイスラエルのような成功例が単純に日本で再現されるという保証はない、ということは言えるのではないでしょうか。単なるワクチン神話じゃないのか、という感じになりませんか?

――一時、チリは接種率が高くても収束しないという話があり、シノヴァク・バイオテック(中国)製の問題だとか、行動に問題があるとかさまざまな推測が出ました。

チリは接種率が40%を超えましたが、最近ようやく感染者数は収まってきています。ただ、それがワクチンによるものなのか、自然なエピカーブによるのかわからない。モルディブではアストラゼネカのインド製のものを使っているとのことですが、接種率が50%を超えても下がってこない。言いたいことは、現時点でデータが揃いきっていないのに、単純に感染者数が減った国だけに着目して、それをワクチンの効果だと決めつけていいのかということです。

――抗体の持続期間も6カ月とか3カ月とか、まだはっきりしません。

それもまだ、論文が出つつある状況で、わかるまでには時間がかかると思います。

――ウイルスが変異していくという問題もありますね。

変異株ではまったく効かないということもないようですが、違うワクチンが必要になることもありうるでしょうね。

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