新型コロナワクチンへの妄信と強制が危うい理由 森田洋之医師「接種率データは多角的に見よう」

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――医師や専門家はメディアから問われると、さすがに、ワクチンを打つかどうかはご自身で決めてください、とは言っています。ところが、すでに医療機関や高齢者施設では事実上の強制になっていますね。

若い人は新型コロナにかかっても死なないのに、看護師さんとか実習に行く医学部の学生さんとか、ワクチン接種を断れない立場です。職を失ったり、資格を取れなかったりするわけですので。しかし、副作用が出ても病院の院長が責任取ってくれるわけではない。後々に影響を残すような副作用が出たら、補償で済む問題ではありません。また、実際には金銭的な救済制度を受けることも簡単ではありません。

私は個人で開業しているので、ワクチンを受けるつもりはないのですが、友人の医師は同調圧力に負けました、と言っていました。そうした圧力は非常に怖いことです。

――アメリカ疾病対策予防センター(CDC)が妊婦への接種を推奨対象にするとしていたら、案の定、日本産科婦人科学会も接種する利点がリスクを上回るとの提言を出しました。

日本の場合は本当に欧米に引きずられるという問題がありますね。

ワクチンファシズムが広がっている

――今の大手メディアのあおり方からすると、ワクチンを打たないのは非国民、みたいな感じになりますね。医療関係者以外でも、企業などの集団でもそういう空気が醸成されていくかもしれない。「医療全体主義」と森田さんはおっしゃっていましたが、これもそうですね。

まさに、ワクチン全体主義、ワクチンファシズムです。

――驚いたのは「ワクチン接種証明」という話が出てきたことです。

僕は本当にこれには反対ですね。効くかどうかもわからない、根拠のないものに「接種証明」なんて意味がない。個人個人で体質も違います。また、同調圧力の強い日本でそんなことを言い出したら、深刻な差別につながります。日頃、多様性を認めるべきなどと言っておきながら、新型コロナに関しては多様性を一切認めていないのが現実ですからね。

――周囲の雰囲気にのまれずに、自分で冷静に判断することが必要ですね。

若い人はコロナにかかっても死なないという話をしましたが、では高齢者の場合、どうなのか。高齢者が年を取って免疫力が低下して、認知症やがん、さまざまな病気の可能性がある中で新型コロナを怖いと思うのか、運命と思って受け入れるのかは個人の判断であるべきです。

肺炎で日本ではお年寄りが毎年12万人死んでいる。毎月1万人、1日300人以上です。新型コロナも肺炎の一つです。肺炎の原因が少し上乗せされた。これまでは肺炎で死ぬことを過度に恐れて外出を制限されることもなかったのに、今回の新型コロナだけは、出かけるな、動くなと言われ、家族も会いに来るなと言われる。遊びにも行けず、おいしいものを食べに行くこともできません。コロナ一神教でかごの中に閉じ込められて、免疫力がつくわけがありません。

新型コロナで1年半が経過して1万人しか死んでいない。そのように受け入れると、生活がすごく楽になる。全員にそう思えとは言いませんが、そう思う人がいてもいいのではないでしょうか。

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