23区民が引越した「非」大都市トップ10ランキング 「23区内移動」と政令指定都市9市を除いて算出

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では、別の角度から人気の転出先を見てみよう。注目したのは全国の市町村で転入超過数が多い自治体。総務省の報告書には転入超過数の多い上位20市町村(日本人移動者)が掲載されている。その一覧表から東京23区(東京都特別区部)と政令指定都市9市を除いた10市の、23区からの転出状況をまとめてみた。

上の表をご覧いただけば一目瞭然だが、東京23区に通勤に便利な千葉県の都市が半数を占めている。もっとも千葉県の5市のうち、2019年よりも転入超過数が増えたのは八千代市のみである。同市の転入超過数は2019年の850人から2262人へと1412人も増えた。2020年の超過数(2262人)に占める23区からの転入者数(1438人)の割合は62%となっている。

 京成本線と東葉高速鉄道が通る八千代市は、昭和30年代から東京のベッドタウンとして開発が進められてきた。人口は20万2687人(4月)。市のHPには「本市の人口が20万人に到達しました」という報告が掲載され、同市出身で「やちよPR大使」を務める岩崎ひろみ(女優)とジャングルポケットの斉藤慎二(お笑いタレント)からのお祝いメッセージが紹介されている。

人口増が「30年以上」続くつくば市

つくば市 中央公園(写真:筆者撮影)

自然豊かな未来科学都市・つくば市も転出先としての強い人気を誇っている。つくばエクスプレス沿線の開発などで人口は30年以上も増え続け、現在は24万2866人(4月1日現在)。  

2020年の転入超過数は3788人で、前年よりも1009人増加した。現在の市長・五十嵐立青(たつお)氏は地元出身で、40代と若い。ロンドン大修士課程を修了し、筑波大大学院で国際政治経済学の博士を修得した。市は五十嵐市長の下、「つくばスーパーサイエンスシティ構想」に向けた取り組みを行っている。

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