■経営者の指示に戸惑う広報担当者
連休の中日、5月3日の日経MJ・総合欄にコラム「日経ネットマーケティング 渡辺博則編集長のIT新事情」が掲載された。「企業のツイッター導入 社長命令に現場困惑」とのタイトルが目に飛び込んできた。ソフトバンクの孫正義社長、楽天の三木谷浩史社長に触発されて、社内の広報担当者に自社でのTwitterの活用を指示する経営者を例示している。
記事では、メルマガやBlogと異なる難しさの一つとして、社内でのチェック体制が追いつかない「即時性」を挙げている。更にもう一つ、担当者の個性にどこまで頼るのか、コントロールするのかという難しい問題に触れている。結論としては「個性に頼らず、属人性を廃して複数人で担当を」ということのようだ。
日経関連では、同様のテーマを「日本経済新聞電子版」が取り上げている。
「なぜ挫折する? 導入企業の心得 ビジネスツイッター総点検!(4)」
記事には、かつてTwitterでのキャンペーン告知がSPAMと認識され炎上し、素早いお詫びとリカバリーで名をあげた上島珈琲(UCC)の事例で、組織体制と承認プロセスが解説されている。日経MJの指摘する「即時性に対応した承認プロセス」に対する一つの解として必見だ。
もう一つ、企業アカウントを運営する担当者とその個性、属人性をどうするかという問題には、いくつかの選択肢が示されている。
大前提として、「属人性」を減らすために、目標を明確化させると、1ページ目に指摘がある。目的が曖昧(あいまい)なままアカウントの運用を始めると、「つぶやく内容がない」「運用の負荷が大きすぎる」「フォロワーが増えない」「コミュニケーションの取り方が分からない」「最適な担当部署が分からない」「効果が見えない」などの悩みにさいなまれるとある。それはまさしくその通りだ。
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