ウーバー配達員を悩ますタワマンの複雑な構造 毎回異なる建物に食事を配達することの難しさ
オシャレなマンションの「トラップ」
電動アシスト付きのシェアサイクルを使っている私は、東京都の東側、中央区や江東区あたりを中心に配達している。このエリアは、平坦で坂道があまりないのが特徴で、新宿・渋谷・六本木といった繁華街と比べると、自転車のバッテリーの“持ち”がいいのが魅力。
さらに埋立地エリアは、広い土地が確保しやすいからか、シェアサイクルの貸し出しポイントが多く、自転車も大量に置いてあるので、バッテリー残量の多い自転車が確保しやすい。そんなわけで、このふたつの区を中心にウロウロしている。
このあたりは最近、住宅地としても人気で、湾岸エリアに巨大なタワーマンションが建設されたり、路地が入り組む下町を区画整理して、オシャレなマンションが建てられることもしばしば。しかし、このマンションの「オシャレ」の裏には、われわれ配達員を悩ますトラップがあふれているのだ。
オーソドックスかつ一番危険なのが、1階のエントランスで見かける2~3段の階段。建築の知識がまったくない私からしたら、「どうしてこんなところに段差が!」と、イラッとくるやつだ。そもそもバリアフリーの観点から見ても、おかしいと思う。
しかも、こういうちょっとした段差のあるマンションに限って、照明が薄暗かったり、床に使用されている石が黒くて足元が見えにくかったり、ツルツルで滑りやすかったりと危険がいっぱい。昼間の配達ならまだしも、夜の配達での段差は、「配達員殺し」のトラップと言っても過言ではない。
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