ウーバー配達員を悩ますタワマンの複雑な構造 毎回異なる建物に食事を配達することの難しさ

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宅配便の配達員は、担当エリアが決まっているので「このマンションには、段差があるから注意しないと」と意識できるが、毎回どこへ配達するのかわからないウーバーイーツの配達員は注意しようがない。

段差トラップにつまずいて、品物を何度こぼしそうになったことか……。VIP感を強調したマンションも恐ろしい。タワーマンションには低層階(1~20階ぐらい)用のエレベーターと、高層階(21階以上)用のエレベーターが分かれているところが多く、私はエントランスに入ってから配達先を確認して、低層階用と高層階用を乗り分けている。

ところが、ごくまれにだが、低層階用のエントランスと高層階用のエントランスが完全に分離されているマンションがあるのだ。芸能人・著名人が住んでいるのだろうか、こういったマンションの高層階用のエントランスは、ちょっとした隠れ家みたいな感じになっていて、入り口を探し当てるだけで一苦労。

建物の周りをぐるりと1周しても入り口が見当たらず、地下駐車場へ通じる道の脇を入ったところにエントランスがあった某マンションは、入り口にたどりつくまでに10分以上かかった。

ゲームに出てくるようなタワマンで迷子に……

オシャレを通り越して、RPGのダンジョンのようになっていたマンションは、ある意味恐怖ですらあった。10階建ての塔のような建物が6つ並ぶ某マンションのエントランスに入り、案内板を見ると、6つの塔のうちふたつにしかエレベーターが設置されていないことが書かれている。

「は? 10階建てなのに? どういうこと?」と配達先を確認すると、配達すべき部屋のある塔にはエレベーターが当然のようにないわけだ。ここらへんで脇をツーッと汗が流れる。もしかしてまた階段かと……。

高級マンションに限って階段しかない、なんてことはないが、ややこしいのはここからだ。中庭のような場所に行き、上を見ると、上空に塔と塔を結ぶ橋がかかっているではないか。どうやらエレベーターである程度上がってから、橋を渡って隣の塔へ移り、そこから階段で目的の部屋へと向かう構造らしいのだ。

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