ウーバー配達員を悩ますタワマンの複雑な構造 毎回異なる建物に食事を配達することの難しさ
ふと疑問に思ったのだが、こんなに不便なマンションに住みたい人っているんだろうか? 大災害が来たら一体どうやって逃げるのだろうか。なんとか状況を飲み込んで、エレベーターに向かうと、そこにあったのはエレベーターの扉と、コンクリート打ちっぱなしの壁。そして薄暗い照明。早く届けないといけないので、エレベーターに乗りたいのに「▲」や「▼」のボタンが見当たらない……。
老眼が進む目を細めてよーく見てみると、カメレオンが自分の皮膚の色を周囲に合わせるかのように、壁と一体化したエレベーターのボタンを発見した。時計を見ると、マンションについてからもう7~8分が経過している。
注文者からかかってきた電話
急がねば、注文者から催促があるかもしれない。焦った私は、配達先の階のボタンを押して向かうが、その階には橋がかかっていない。別の階へ行くと、今度は橋があるものの、配達先の部屋がある塔へと向かう橋がない。
そんなことを繰り返し「中学生のときに、ドラクエⅡのダンジョンで迷って途方に暮れたことがあったけど、リアルの世界でドラクエと同じ経験をするとは……」と肩を落としていると、「迷っていますよね。すみません。1階まで取りに行きます」と注文者から電話が。
優しい注文者に救われた。住んでいる人は、毎日出入りしているので慣れていると思うが、配達員にとっては、オシャレなマンションは迷路のよう。
注文の際に、注意事項として、攻略の難しいダンジョン部屋までのルートを書き込んでもらえるとありがたい。
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