人気の「スーパーハイトワゴン」購入者の実態 「どんな人」が「どんな理由」で買っているか

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タントとスペーシアは、N-BOXとルークスと比べて「スタイルや外観」と「ボディカラー」のスコアが若干高いが、タントはパステルカラーを用意するため、スペーシアはソリッドのベージュや黄色など個性を表現するスペーシアギアの存在によるものではないかと考える。

ポップで道具感のあるスタイルが特徴のスペーシアギア(写真:スズキ)

マイルドハイブリッドを備えるスペーシア、ルークスのユーザーは、購入時の重視項目として「エンジンタイプ」をあげている人が多いという特徴も見えた。

各車へ抱くイメージはメーカーの狙いどおり

最後に「現有車にあてはまるイメージ」を確認する。各車とも標準車のほかにカスタム車などを用意しているため、この質問のみ細分化して分析した。

N-BOXとタントは、それぞれ標準車とカスタム車の2タイプを展開しており、標準車が「シンプルな」、カスタム車が「高級な」イメージが強いという似た特徴が出ている。

しかし、同じように標準車と「ハイウェイスター」と呼ぶカスタム車を用意するルークスでは、「シンプル」や「高級」よりも、「先進的な」イメージが強い結果となった。

スペーシアは、標準車とカスタムのほかにSUVテイストの「スペーシアギア」をラインナップすることで、それぞれのキャラクターを明確にしながら、狙いとしたイメージを獲得できている。

「購入時の重視項目」で見たように、軽スーパーハイトワゴンの購入を検討している時点で求める要素に大きな変化はなさそうだ。それだけ各車の完成度が高く、差別化が難しくなっているということでもある。当然、同じ軽自動車なのでボディサイズや室内の広さ、走行性能に大きな差はない。

そうなってくると、装備の充実度や小物入れの使い勝手といった細かな部分が、購入の決断に大きく影響してくる。メーカーやディーラーでは、車種の特徴の訴求はもちろんのこと、先進安全装備も含め、ライバル車との違いを明確にした営業アクションが必要になってくるだろう。

三浦 太郎 インテージ シニア・リサーチャー

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みうら たろう / Taro Miura

北海道大学大学院理学院卒業後、インテージ入社。自動車業界におけるマーケティング課題の解決を専門とし、国内最大規模の自動車に関するパネル調査「Car-kit®」の企画~運用全般に従事。

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