5万人ライブ開催も!「コロナ優等生国」の現在 ニュージーランドはコロナ前とどう変わった?

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レベル4のロックダウン時には通勤の車はほとんど見られなくなり、大気汚染も劇的に改善した。しかし、今は再び朝夕のラッシュが人々の頭痛の種となり、大気汚染も戻ってきている。

従業員が出勤するのを歓迎しているのは、オフィス街にあるカフェやレストラン。コーヒーを買ったり、ランチを食べに来たりする、周辺企業の従業員なしではビジネスは成り立たないからだ。

ショッピングに出るにしても、カフェやレストランなどで飲食するにしても、現在はコロナ以前とほぼ変わりなく楽しむことができる。商品などを購入した際の支払いも通常通り、デビットカード、クレジットカード、現金のどれを使ってもいい。

違うことといえば、どの店舗でも、店のウインドーや、一歩店内に入ったところにQRコードが貼られ、除菌用ジェル入りボトルと、名前と連絡先を書く紙とペンが置かれていることだ。

QRコードは政府が昨年5月から導入しているNZコーヴィッド・トレーサー・アプリをインストールしたスマートフォンでスキャンする。店舗などには個々のQRコードが支給されている。人々は出向いた先でスキャンし、自分がいつどこにいたかを記録しておく。感染源・経路を迅速に明確にするためや、感染者の近くにいたことがわかった場合には個人向けに警告を送るためなどに用いられる。

トレーサー・アプリを利用するかどうかは各人に任されており、義務にはなっていない。そのせいか、利用者が初期と比較して激減している。

今もスーパーに残るロックダウン時のツール

食料品や日用雑貨を扱うスーパーマーケットも、今では平常営業だ。多くの人が1週間分の買い物をまとめてするため、大きなショッピングカートを押しながら店内を回り、必要なものをそこに入れ、最後にレジに行き、支払う。買い物のスタイルも変わりない。

しかし、ところどころで商品棚に空きが見られるようになった。コロナ以前にはなかったことだ。海外から入ってくる商品の場合は特にその傾向がある。現在でも物流に問題があるためだ。ほかに棚に商品を陳列する、スーパーの従業員不足も影響している。

今でも残る、客とレジ係との間に設けられた透明プラスチック製の壁は昨年のロックダウン時に設けられたものだ。話した際に飛沫が飛ぶのを防ぐためのもので、撤去できるのはまだ先になるだろう。

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