5万人ライブ開催も!「コロナ優等生国」の現在

ニュージーランドはコロナ前とどう変わった?

4月24日に最大都市オークランドで行われたSix60のコンサートには、約5万人が集まるなど、ニュージーランドは徐々に「コロナ以前」の生活に戻りつつある。同国の新型コロナウイルス感染者数は、累計2601人、死者は26人にとどまっている(写真:AP/アフロ)

「もうコロナ以前の生活には戻れない」。昨年報道で繰り返されたこの言葉に、ニュージーランドの人々は不安を募らせた。他国同様、新型コロナウイルスに生活を大きく左右されたニュージーランドだが、現在は4つある警戒レベルのうち、最も低い「警戒レベル1」で落ち着いている。

手洗いなどの基本的な行動のほか、国境封鎖、公共交通機関でのマスク着用の義務、自分がどこに行ったかを記録するための追跡アプリ「NZコーヴィッド・トレーサー・アプリ」利用の奨励されているが、人々の暮らしは徐々に「コロナ前」の落ち着きを取り戻している。

今年の学校教育は、コロナの影響を考慮

朝夕、子どもたちの登下校時間になると、住宅地では車の通りも多くなり、にぎやかになる。昨年、ロックダウンにあたる警戒レベル4で、学校閉鎖となった3月下旬からの約4週間半にわたる静けさは、今のところ過去のものとなっている。

子どもたちはマスクの着用やソーシャルディスタンスを気にすることなく、友達同士手をつないだり、遊んだりしながら登校する。校内でも同様だ。誰の目にも明らかなのは、手洗いや消毒などの衛生管理が厳しくなっていること。ほかは特にコロナ前と変わりないようだ。

しかし、コロナの影響は子どもたちの登校率や学力に出てきている。今年の学校教育はその影響を十分考慮し、子どもの健康を第一に進められている。コロナ自体の恐ろしさや、学習時間減少で勉強についていけないなどのストレスが子どもたちの心をむしばんでいる。

一方、ロックダウン中に自宅勤務を課せられたのが、大人たちだ。統計局によれば、従業員の40%以上がロックダウン時に自宅勤務を経験しているという。オタゴ大学の調査では、73%が自宅勤務でも、オフィスにいる時同等の生産性を発揮することができたと答えている。今後も一部の勤務時間を引き続き自宅勤務にしたいと考えていた人は89%にも上ったそうだ。

しかし、期待に反し、自宅勤務をする従業員がオフィスに戻った時期は比較的早かった。83%の人々がレベルが1に下がった昨年6月上旬には職場復帰していた。

次ページ飲食・ショッピングとセットになった追跡アプリ
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
  • 岐路に立つ日本の財政
  • ポストコロナのメガ地経学ーパワー・バランス/世界秩序/文明
  • CSR企業総覧
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
人気の動画
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
ラーメン店の倒産ラッシュが必然でしかない事情
人望のない人は「たった一言」が添えられない
人望のない人は「たった一言」が添えられない
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
攻撃的な人の態度を軟化させる絶妙なワザ
都心vs. 郊外 家を購入するならどっち?
都心vs. 郊外 家を購入するならどっち?
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
漂流する東芝<br>舵取りなき12万人の悲運

再出発したはずの東芝の漂流が止まりません。再建請負人の車谷暢昭社長が電撃辞任。緊張感が増すファンドとの攻防や成長戦略の構築など課題は山積しています。従業員12万人を超える巨艦企業はどこに向かうのでしょうか。

東洋経済education×ICT