子育てに必要!「短所を長所に言い換える」技術 短所ばかり見ても親子とも幸せになれない

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子どもの短所に対して、ガミガミ言ってしまいます。このままだと子どもを潰してしまうのではないかと不安になる毎日です(写真:プラナ/PIXTA)

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中2と小5の子どもがいます。毎日、イライラが続き、子どもの短所しか見えない状態で困っています。例えば、上の子は「自分の意見がなく、臆病にさえ見え、優柔不断なところ」にイライラします。下の子は「集中力がなく、面倒くさがり屋」でいくら言っても言うことを聞かずガミガミ言ってしまいます。このままだと子どもを潰してしまうのではないかと不安になる毎日です。どのようにしたらよいでしょうか。
(仮名:中川さん)

短所ばかりが目につく3つの理由

子育ては楽ではありません。人生の中で最も思いどおりにいかないのが、子育てなのではないかと思うぐらい大変なことです。時折イライラやガミガミが出てしまうことは仕方ないことです。しかし、一時的であればまだしも、それらが継続してしまうと、子どもに対して「マイナスの視点」が固定されてしまい、親子ともにつらい日々が続くことになります。そこで、中川さんには、「子どもの短所を長所に変える方法」についてご紹介します。

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その方法の前に、そもそも「なぜ短所が目につくのか?」について考えてみましょう。この背景がわかると、自分が置かれている状況が理解できるかもしれません。

子どもには短所もあれば長所もあるはずです。それにもかかわらず、短所ばかりが目につく理由として3つのことが考えられます。

1)親の思いの中に「理想の枠」がある

親の中に「こうであってほしい」という理想の枠があり、そこから子どもが逸脱すると、マイナスに見えてしまうということです。

2)親の心が満たされていない

感情的にイライラしているときは、つい物事のマイナス面ばかりが見えてしまいがちです。つまり、親の心が不満状態、不安状態にあると、それと同種の現象(負の状態)が見えたり、聞こえたりするようになります。

3)親の意識が子どもばかりに向いている

子どもの一挙手一投足が気になり、細かい点まで見えてしまう――。そんな状態だとしたら、親の意識が子どもばかりに向いているかもしれません。

未就学児の子のように目を離すと危ない状況であればわかりますが、そうではない年齢であれば、もう少し目を離してもよいでしょう(ただし心までは離さない状態に)。

夫婦でも、たまに会うと優しくなれるのに、いつも会っていると嫌な面ばかり気になるということがありますが、親子でもこれに似たものと考えていいでしょう。

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