婚活で失恋を繰り返した女性が成婚した理由 108本のバラの花束とともにプロポーズされた

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頼子が入会面談にやってきたのは、昨年の7月のことだった。数カ月前に別の相談所に入り、婚活を本格的に始めた。そこで、お見合いからお付き合いに入っていた男性がいた。会うたびに、彼にひかれていっていた。

「このまま結婚に進めれば、いいなぁ」

そう考えるようになった矢先、相手の相談室から“交際終了“の連絡がきた。彼のことをすでに好きになっていたので、一方的な“交際終了“は、相当にこたえた。

「いきなりはしごを外されたというか、もう頭の中が真っ白になりました。涙が止まらなかった。あまりにもつらかったから、婚活する場所を変えたくて、相談所を探したんです」

32歳で結婚を強く意識した理由

そして、私のところを訪ねてきた。面談ルームで、こんな経緯を話しながら、なぜ32歳で本格的に婚活を始めたのかを語り出した。

「私は、学生時代に男性とお付き合いをした経験がなくて、社会に出て28のときに初めて同じ会社の人と、お付き合いをしたんです。2年お付き合いしていたら、彼が関西に転勤することになった。そのときに、『結婚しよう』と言ってくれたら、私は結婚していたと思います。ところが彼からは、『今は目の前の仕事をしていくことがいっぱいいっぱいで、ついてきてほしいと言えないし、結婚は考えられない』って。彼の転勤とともに、その恋愛も終わりました」

そのときは30歳で、“またいつか相手が現れるだろう“と、自然な出会いを期待していた。しかし、何の出会いもないままに2年が過ぎた。32歳になった頼子が結婚を強く意識するようになったのは、3つ上の姉が、出産して母になったことが大きかった。

「姉は、32歳のときにはすでに結婚していましたし、赤ちゃんを抱いている姿を見たら、本当に幸せそうでした」

また、頼子は日本海に面した地方都市で生まれ育ったのだが、地元の同級生たちは、ほとんどが結婚して母になっていた。

「自然に生活している中で、結婚できる男性に出会うのは難しい。それを実感していたので、婚活をして相手を探そうと思ったんです」

そうして、前の結婚相談所に入会したのだが、待っていたのは、手痛い失恋だった。

次ページ2人と仮交際に入ったが…
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