12万円で市議会議員になったある男の選挙戦略 国政に比べて、地方選挙のハードルは低い

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4.選挙ポスターの作成

撮影(仕事)の合間にアシスタントに撮ってもらったスナップ写真を使用。一般的に選挙ポスターに使われる写真は候補者の顔をドアップにした、写真スタジオで撮られたものが多い。しかし、僕には自分の顔をドアップにする勇気も美意識もなく、特に必要性も感じなかった。他との差別化を図るためにもあえてイメージっぽい感じの写真を使用した。

実際に使用した選挙ポスター(提供:伊藤大輔氏)

また、デザインも普段一緒に仕事をする(僕の写真集をデザインしてくれた)馴染みのデザイナーに依頼。おかげで全28枚ある選挙ポスターの中で明らかに他とは違う雰囲気のポスターに仕上がったと思う。

5.選挙公報原稿の作成

(出典:おいしい地方議員 ローカルから日本を変える!より)

6.ビラ(A4サイズ)の作成

候補者は、選挙運動のために、立候補届出の日(告示日)から投票日前日までの間に4000枚のビラを配ることができる。配布するには、立候補の届出と合わせて、選挙用の証紙(切手サイズのシール)を受け取り、その証紙をビラに貼らなければならない。また、ビラのどこかに頒布責任者及び印刷者の氏名、住所を記載しなければならない。

頒布は新聞折込み、選挙事務所内、個人演説会の会場内、街頭演説の場所に限られる。ポスティングや歩きながら配ることはできない。僕は街頭で配りきれなかった分は、新聞折込みとして頒布した。

お金をかけたHPは要らない

7.ホームページ、SNSの立ち上げ

お金をかけずに手作りHP。SNSはFacebookを中心に、Twitterを新しくはじめたぐらい。

8.選挙ハガキの郵送

候補者は選挙運動のために立候補届出の日(告示日)から投票日前日までの間に2000枚の選挙ハガキを配ることができる。

次のふたつの方法がある。

A:立候補届出後、郵便局で通常ハガキを受け取り(無償=公費負担)、そこから印刷して再び郵便局へ持ち込む。

B:あらかじめ私製ハガキを作成しておき、立候補届出後すぐに郵便局へ行き発送する。

基本的に候補者はBを利用する。なぜなら、立候補の届出後に印刷をしていたのでは一週間しかない選挙運動期間中の貴重な時間を宛名書きや印刷に費やすことになってしまうからだ。それよりも事前に準備のできるBがベターだ。

Bの場合、立候補届出の受理に合わせ、選挙管理委員会から交付される差出票とあらかじめ作成した私製ハガキを一緒に郵便局へ持ち込むことで候補者は無償(=公費負担)で郵送ができる。僕は100円ショップで50枚100円くらいのハガキを買い、それを家で印刷して、公費負担で郵送したので、かかった費用はインク代とハガキ代だけだった。

9.市内269箇所に設置された掲示場に選挙ポスターを貼る

最終的に10名が集まってくれたので、一人あたり約27枚に分担して作業を行った。「立候補の届出が受理されたら一斉に『よーいどん』でいち早くポスターを貼ることがその候補者の実力を表す」という考えがこの世界にはあるようだ。しかし、僕の場合はすべてボランティア。特に無理することなく協力者の都合に合わせ2日間かけてポスター貼りを行った。

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