携帯電話の画像進化を支える東大発ベンチャーの技術力

携帯電話の画像進化を支える東大発ベンチャーの技術力

今やカメラ付きが当たり前になった携帯電話端末。最近では手ぶれ防止やパノラマ写真作成など、高度な機能が標準搭載されている。こうした画像処理ソフトを開発し急成長しているのが、東京大学エッジキャピタルが出資するベンチャー企業のモルフォだ。

2004年5月に設立された同社は、手ぶれ補正技術「Photo Solid」や画像加工を行う「Effect Library」(右写真)など、多くのソフト製品を生み出してきた。06年の搭載開始以来、10年1月末時点で国内161、海外42の携帯電話に採用され、累計ライセンス数は1億5000万件を突破。「今年はさらに1億件の増加が目標」と平賀督基社長は話す。

02年、東大院で博士号を取得した平賀社長は特許重視の戦略を採っており、約70名の社員も技術者が中心。3月下旬に「Photo Solid」で3つ目の特許を取得し、現在、申請中の特許も数多い。09年10月期は売り上げ約10億円に達し、初めて最終黒字化。上場への準備も本格化し始めたという。

携帯に加え、デジカメやテレビ向けのライセンス供与の準備も進めている。「目標は地球上の全員に当社の技術を使ってもらうこと。そして最先端映画に使われる画像処理技術を生み出し、アカデミー賞技術部門を受賞すること」(平賀社長)と夢は大きい。

(山田俊浩 =週刊東洋経済2010年5月1日号)

ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 今さら聞けない競馬のキホン
  • ソロモンの指輪〜「本能と進化」から考える〜
  • ソロモンの時代―結婚しない人々の実像―
  • ボクらは「貧困強制社会」を生きている
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
0/400

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
集中連載「日立 踊り場の先へ」<br>世界で戦える組織へ

成長を確実にする組織の根幹を成すのが、研究開発と人事である。研究開発体制は2015年4月、各研究所に横串を通し、顧客起点の組織に生まれ変わらせた。人事制度もグローバル化がほぼ完了。踊り場から飛躍へ、日立の地固めの様相を追う。